山口放送メディアリテラシー・プロジェクト、2008年度の展開

 2007年度の民放連メディアリテラシー・プロジェクトをおこなったKRY山口放送が、今年も独自に活動を展開されているようです。徳永謙太郎さんからのレポートです。
 昨年度発足した KRYメディアリテラシー実践プロジェクトでは、今年度、「3つの柱」 を掲げ実践しています。
(1)KRYメディア体験教室 「親子でラジオディレクター」
 メディアとの能動的な関わりを通して、広く県民にメディアリテラシーを学んでもらおうという企画です。
 今回は「ラジオ!:音の体験教室」をデザインしました。県内在住の親子3組が「ふるさと」 をキーワードに、5分の番組制作に挑戦。「ラジオは想像力を膨らませてくれるメディア。その奥深さが最大の魅力!」そう語る、ラジオ編制部・佐藤純子ディレクターが先生役をつとめました。3組の親子が真剣に取り組み・完成させた作品は、9月7日オンエアー予定です。
(2)メディアリテラシ-出前講座 (対象は県内の小・中学生)
 教育の世界でも、メディアに対する関心が高まる中、KRYスタッフが県内の小・中学校に出向き、メディア学習の場を提供する… いわゆる 「出前授業」 をスタートさせました。
 第一回目の訪問校は、長門市立神田小学校。 KRYがデザインしたのは、「7枚のイラストの中から4枚を選び出し・並べ替えて、自分たちだけの4コマ漫画を完成させよう!」 という、独自のワークショップ。 全く同じイラストなのに、並べ方を工夫したり、文字情報を付け加えるだけで、それぞれのイラストがもつ意味がガラリと変わっていきます。
 子ども達は、授業を通して… 『情報の裏には、必ず、制作者の意図が働いている!』 という、メディアの特性を学んでいきました。
(3) KRYイベントと連動したメディアリテラシー活動
 KRYイベントと連動し、子どもたちを対象とした 「アナウンサー体験ブース」 を企画・運営しました。
 先生役は、現役アナウンサーたち。会場には、たくさんの子ども達が訪れました。はじめてのアナウンサー体験に、緊張しながらも、目を輝かせる子ども達の姿が印象的でした。
 これらメディアリテラシーに関わる活動は、KRYのステーション・イメージを高める役割も果たしていると思っています。プロジェクトでは今後も、様々なスタイルのメディアリテラシーを提案・実践していくつもりです。

(文責:徳永謙太郎)
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08/08/24 OHK岡山放送から2つの実践報告

民放連メディアリテラシー実践プロジェクトを実施しているOHK岡山放送から実践報告が届きました。
OHKでは、岡山と香川、瀬戸内海をはさんだ2県の高校生16名が、放送局員と一緒に、「ステレオタイプ」を超えた番組づくりに挑戦しています。今回の報告は岡山・後楽館高校B班の取材と、香川・高松工芸高校A班の編集の模様です。
岡山・後楽館高校「取材に行ってきました!!」
香川・高松工芸高校「いよいよ編集スタート!」
番組づくりもいよいよ大詰め。できあがった作品は26日にOHK「温★時間」で放送予定とのことです。9月には高校生、放送局のみなさん、大学教員、プロジェクトに関わったメンバーみなでプロジェクトを振り返る合評会を行います。
(土屋祐子/広島経済大学)

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08/8/19 南海放送、スタッフブログを公開

 南海放送が取り組んでいる民放連メディアリテラシー実践プロジェクトが、いよいよ本格的に動き出しました。スタッフのみなさんがブログを公開しましたので、ここでご紹介します。
  「愛媛の中高生集まれ! スタッフの活動日誌」
 「ケータイ・Web・ラジオでつながる!若者中心の新しい”愛媛のコミュニティ(広場)”」という見出しがついているように、ケータイやWebを積極的に活用しつつ、ラジオにしかできないことを仕掛けていこうというのが、南海放送のプロジェクトの眼目です。ラジオセンターとメディアセンターの混成チームであることを活かして、クロスメディア的な試みを展開するとともに、コミュニティづくりの「種」となる子どもたちをはぐくみ、互いに学び合うためのワークショップを実践していくことになります。
(飯田 豊/福山大学)

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08/8/10 岡山放送ロビーに高校生共有スペース

080810ohk.jpg この夏、民放連メディアリテラシー実践プロジェクトに取り組んでいるOHK岡山放送から連絡がありました。プロジェクトに参加している高校生のための共有スペースを放送局の1階ロビーにつくったそうです。高校生には「好きな時に来て使っていいよ」と伝えているとのことです。
 OHKではこのブログでも報告されていますように7月13日に初顔合わせを行いました。その後自分たちの住んでいる地域イメージをふり返るワークショップを実施、現在は、岡山市、香川県高松市の高校生16名が4グループに分かれ、それぞれ見つけたテーマで、OHK局員のみなさんと番組制作に取り組んでいます。 グループの意見がうまくまとまらなかったり、取材を断られたり、思い通りにいかないこともあるようですが、元気いっぱい、新しい発見の連続の中で番組づくりが進められています。
 プロジェクトの進捗はまたご報告します。お楽しみに。
(土屋祐子/広島経済大学)

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08/8/4-6 チューリップ第4-6回WS報告アップ!

 日本列島、ヘンな大気に包まれていて、めっきり秋めいてきましたねとも、残暑が厳しいですねとも、うまくいえない今日この頃です。みなさまお元気ですか。
 少し遅くなりましたが、8月初旬に富山のチューリップテレビと砺波高校、福野高校のみなさんがおこなった3日連続のワークショップの記録を「レポート、エッセイなど」のコーナーにアップしました。
 ごいちどくください!

(水越伸)
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08/8/4-6 チューリップ第4-6回ワークショップ

 富山のチューリップテレビは、本番の番組制作前の予行演習とでも呼べるワークショップを、8月上旬におこないました。ふつうの民放連プロジェクトの実践では、この予行演習だけで本番だといってもいいくらいのものだったといえます。服部さん、岩井さん、橋本さん、荒木さん、島田さんらを中心とするコアメンバーのみなさんがしっかりと計画をし、ていねいに段階を踏んでいらっしゃっることがよくわかります。
 一方で課題も出てきました。おとなしい高校生たちといかに関わっていけばよいか、改めてチューリップテレビにとってメディア・リテラシーとはなんなのか、そうしたことをきちんと整理する必要も出てきたようです。
 以下ではまず、8月4日から6日までのワークショップ全般についての服部寿人さんのレポートと、新人局員、島田美沙子さんのレポートを載せておきます。その後に、今後の進め方についての服部さんの短い文章と、水越のコメントをくっつけておきます。

(水越伸)



 私たちは前半の活動の仕上げとして、「農村のPRを作ろう」と8月4日から3日間連続の集中ワークショップを行いました。富山県氷見市の山あいにある久目という集落にバスで乗り込み、名物組合長さんの依頼(!)を受けて、チームごとに30秒のPRビデオ制作にチャレンジしました。1日目の様子は前回のレポートでお伝えしたように、おとなしかった高校生メンバーがいきなり元気に動き回るなど、私たちにとって新たな発見がありました。
 2日目(第5回WS)は編集作業。開放感ある砺波市の研修施設にパソコンを持ち込み、チームごとに作業にのぞみました。ここで、のちに局のコアメンバーに問題提起することになる出来事が…2日目8月5日の編集風景㈰.JPG
「前日撮影した映像に音声が入っていない!?」野山の自然の音をベースに編集しようとすすめていたあるチームの作業の手がとまりました。3人の高校生たちでしばらく話し合ったあと、ハンディカムを手に外に出かけていったのです。戻ってきた彼らが再び編集パソコンに向かって入れたのは、川のせせらぎの音でした。現場でとれなかった音、しかし、今ここにもある水の音。自分たちの思い通りのビデオにしようと考え、実行した行為にドキッとしました。2日目8月5日の編集風景㈪.JPG

(服部寿人)
 同じPRビデオを、チューリップテレビの新人局員、島田美沙子さんたちも制作しました。島田さんの感想レポートです。
 私は今回、スタッフとしてというよりは、高校生たちのライバルとして、今回のワークショップに参加しました。高校生と同じテーマでPRビデオを作る・・・。PRビデオなんて、作ったことがありません。絵コンテも書いたことがありません。しかし私には、何も出来ないくせに「テレビ局員」という肩書きがついています。きっとみんながそういう目線で作品をみることになると思います。それをプレッシャーに感じながら、「いいものを作らなければ」と秘かに意気込んでいました。島田美沙子.JPG
 しかし、案の定なんにも出来ません。
 大学院生の2人と一緒に知恵を絞るものの、耳に残るようなキャッチコピーも浮かばなければ、久目地区の魅力の中のどれに絞って伝えればいいかもわからず、30秒に収まりきらず、おもしろいアイディアも浮かばず・・・。
 さらに、すぐ傍らでは岩井大先輩がカメラを回して、そのダメダメな様子を記録しています。ますます焦ってしまった結果、結局D班(わたしの班)は高校生たちのどの班よりも遅い出発となってしまいました。
 結論から言えば、その後の撮影は楽しく進み、おもしろい映像も撮れたように思います。
 しかし、それはPRビデオに出演していただいた組合長様の素晴らしいキャラクターに完全に依存するところです。そして、いろんな案の中から1本に絞ったそのアイディアが、果たして最良のものか、久目の魅力が引き出せる内容のものなのか、未だに自信がありません。ただの自己満足、身内ネタで終わっているんじゃないか、とすごく不安に思います。
 こうやって振り返ってみて思うことは、わたしも高校生と一緒に学んだ1日だった、ということです。WSが終わった後に高校生にインタビューしたとき、彼らも同じようなことを感想として喋っていたことを思い出しました。PRビデオづくりの難しさを、経験することによってはじめて知ることが出来たと思います。
 とにかくここまで来たら、ライバルとしてやりきろうと思います。
他の班に負けない作品をつくります!!!

(島田美沙子)

 8月6日(水)、3日目のレポートに戻ります。

 8月6日(水)、第6回WSは3日間の仕上げ、ジャーナリストで市民メディア・アドバイザーの下村健一さんと東京大学の水越伸さん、メディア・エクスプリモのみなさんにも加わっていただき、福野町ヘリオスで作品発表会にのぞみました。メインの農村PRビデオの発表に加え、初期のワークショップで作った富山大学紹介リポートもあらためて視聴しました。さっと何気なく見た「駐輪禁止区域に自転車が置いてあります」という女子チームのレポートのワンシーン。下村さんの「あの自転車はあそこにあったの?」という問いに返ってきた答えは「いえ、別な場所から持ってきて置きました」
演出だからという高校生の論理に私はどう向き合うべきか、とっさに答えられませんでした。

(服部寿人)

■8/6 水越のコメント
 7月におじゃまして以来約一ヶ月、関わる高校生、放送局員、その他関係者のみなさんがどんな雰囲気で実践を進めているか、氷見のPRビデオがどんな感じでできたのかを楽しみにしながら、マス&コミュニケーションのメンバーである下村健一さんメディア・エクスプリモのメンバーである鳥海希世子さん、阿部純さん、稲葉莉奈さんと、福野町のヘリオスに駆けつけました。当日は、メディア・エクスプリモで進める“Keitai Trail !”という、ケータイ・ムービーを使ったワークショップの実験もやらせてもらいました(そのために、三度笠姿のヘンな格好で写真やビデオに撮られてしまった・・・)ここでは思ったこと、感じたことの要点を箇条書きにしておきます。3日目8月6日上映会㈰.JPG
○まず感じたことは、砺波高校と福野高校のみんなのビデオ制作能力が著しく高くなっていると言うことでした。一番最初に機器の操作になれることを目的として、富山大学構内でビデオ制作をおこなっていて、そして今回の久目のPRビデオ制作だったのですが、その出来のちがいはとても大きかった。たいしたものだと思いました。
 すごいぞ、高校生!
○ビデオ上映の後、下村健一さんからとても鋭く、ためになるアドバイスが富んでいました。下村さんはマス&コミュニケーションのメンバーであり、なんだか身内をほめるようでなんですが、目の覚めるようなコメントでした。さすが!下村さんがくり返しいっていたことは、見る人の立場に立ってビデオづくりをすること、その思いやりの大切でした。これはそのまま、プロのひとたちにも突き刺さる言葉だと思いました。
○辛口のことも言っておくべきですよね。
 上映会の進行やデザインが全般にマジメすぎ!ともすればプロの局員からおとなしい高校生へ向けての一方向のコメントになってしまっていました。中途で砺波高校の江守恒明先生(情報教育実践でご活躍で、とてもお茶目な先生!)がいらっしゃったらとたんに盛り上がったりしたのは、ある意味でその証拠かと。高校生たちの気持ちや意見をうまく導き出したり、放送という社会的に責任がある活動をするのだという自覚をうながしたりする必要があるかと思いました。
3日目8月6日上映会㈪.JPG
 いずれにしても・・・
 高校生のみんな、がんばれ!
 これはチューリップのプロにビデオ制作を教えてもらうワークショップじゃない。「対話と対決」の機会です。しっかり意見を持って、楽しく進めていきましょう。

(水越伸)

■今後に向けての服部談
 三日間のワークショップを終え、お盆を迎えた後、私たちは後半の番組づくりのテーマをどうするか、進め方、高校生との接し方をめぐって壁にぶつかりました。そんな中、「これまでの活動をコアメンバーだけで、ざっくばらんに話しあってみませんか」との提案があり、8月25日(月)に会合を持ちました。
“われわれにとってのメディアリテラシーって本当はどういうことなのか”
“私たちコアメンバーにどんな”気づき”があったのか”
 シリアスな部分をもう一度話しあうべしという中堅社員の問いかけで、前述の2つの問題についても議論を交わしました。
 高校生が行った”演出”や音の代用―それぞれ自分のものさしで主張しあいましたが、「理屈をいろいろ並べたところで、テレビはこうした手法を使っていると思われているんですよね」とのメンバーのつぶやき。”気づき”を得ていたのだという安堵と、高校生と問題を突き詰められなかったことに対する自責の念が交錯しました。同時に「そうではないんだということを高校生たちに気づいてもらいたい」「あの問題は、高校生たちととことん議論するべきだった」「チューリップテレビのメディアリテラシーは、そんな活動であるべき」そんなメンバーたちの声に勇気づけられました。
 8月30日からはじまる高校生たちとの後半の活動、番組を作ることではなく、互いに学び気づきあう。今一度自分たちの足元を見つめなおしたことは意味がありました。

(服部寿人)

 高校生たちのコメントです。
第4回・8月4日
・ 久目地区の自然と特産物をいかに分かりやすく伝えるかを考えました。おばあさんの親切に感謝。(男子)
・ 羞恥心。人間やればできると思った。最初はアイディアも何も浮かばず、だらだらした感じでしたが、一応まとまって何本かとれたので良かったと思う。CMってたいへんだと思いました。構想を考えるのは大変でしたが楽しかったです。組合長最高☆メディアリテラシーTシャツ、色落ちしませんかね。(女子)
・ 素材をとってまわるのはとても疲れた。内容が決まっていない状況では何を撮っていいのか分からず苦労した。はじめから入れようと言っていたもの以外は手当たり次第にとった。15分もとったから編集がたいへんそうだった。(男子)
・ 暑かった。どんな方向性で作るかも、なかなか決まらず大変でした。いろいろまわってカメラ回すのは楽しかった!Tシャツの洗濯たいへんです…(女子)
・ 映像の見せ方でも、固定と歩いているので違うこと。アングルの違いでも映像の見え方が違う。キャッチコピーを考えるのが難しかったが、絵コンテを描く事でまとまりやすくなった。組合長はハイテンションなマシンガントーカーだ。
第5回・8月5日
・初めて編集しましたが、編集は面白かった。
・映像を撮っているとき、動かすとカクカクになる。滑らかにするにはどうすれば良いのだろう。(女子)
・とても難儀した。撮った映像には絶対いらない素材もあったが、それでも多かった。(男子)
・30秒という枠は長いのか短いのか、あいまいだった。ナレーションも入れてなんとか形にすることができた。(男子)
第6回・8月6日
・ 久目というテーマの中、どれも違う作品ができていた。何もないといった所で、これだけの映像が撮れているとは思ってもいなかった。(女子)
・ 伝えるということと、わくわくすることが大切だという話が心に響いた。サウンド賞をもらって、チームの男子2人に本当に感謝したい。(女子)
・頑張った作品を評価してもらってうれしかった。ほかの班の作品も本当に良く出来上がっていてすごいなと思いました。(女子)
・ プロの視点からの放送にとって大切なことについて聞けたことがよかった。思いを伝えることが大事。(男子)
・ ほかの班のを見て、「ああ、こういう方法もあるんだなあ」と思った。審査員の方々の意見も参考になりました。テレビの枠にとらわれない…ムズカシイですね。次はイヨイヨ3分、がんばろう。
(服部寿人:08年9月14日追加)

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08/8/4 チューリップ第4回ワークショップ

 暑中お見舞い申し上げます。
 福野高校、砺波高校のみなさんとチューリップテレビでは、8月4日から三日間をかけて事前ワークショップの総仕上げともいうべきビデオづくりに取り組んでいます(ふつうの民放連プロジェクトはここまでなんだけれど、チューリップはなんと、この後でようやく本番なんです)。下記は服部さんによる、そのレポートです。
 僕も明日、富山へ行きます!メディア・エクスプリモのメンバーといっしょに!
080804チューリップテレビ.pdf

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Mass&Com、幕張合宿実施!

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幕張合宿の模様を皆さんにご報告します。
去る8月3日と4日の両日に、ろっぽんプロジェクトについて話し合うために、マス&コミュニケーションのメンバーたちは、幕張にあるOVTA(財団法人海外職業訓練協会)という施設で合宿をしました。
参加者は、水越伸さん、砂川浩慶さん、下村健一さん、本橋春紀さん、古川柳子さん、駒谷真美さん、飯田豊さんと劉雪雁の8名です。
初日は、プロジェクトに関する情報を共有した上で、国内外の先行研究や実践例を見ることにしました。ろっぽんプロジェクトなどの現状についての水越さんの報告から始まり、参加者全員が読売テレビ2004年につくったメディアリテラシー番組や、台湾公共電視台の「甘く見ないで」(中国語名「別小看我」)などを見たり、テレ朝が出前授業や局内見学用につくっているリーフレットやマニュアル類について感想を述べ合ったりしました。
2日目は、いよいよこの合宿のねらいであるリーフレットづくり。このリーフレットは、テレ朝の出前授業の際に、参加する子ども、関係する大人(学校関係者)、放送局、家庭の4者を対象に、事前の準備、プロジェクトの開始日、プロジェクトの途中、締めくくり、これから先(事後)などの各段階で、伝えるべきポイントや進行上の知恵などをまとめようというものです。今後、民放連プロジェクトなどを含め、放送局と市民のあいだでの協働的なメディアリテラシー実践に活用できればと考えています。精鋭!8名でしたので、一気呵成に大まかなプロットまではつくりあげました。
このプロットへの肉付けが、上記の参加者への宿題になっています。9月初めにもう一度集まり、肉付けされたプロットを持ち合わせて、一つの形にまとめあげる予定です。

(本橋春紀+劉雪雁)
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08/8/2 南海放送を訪問しました

 8月2日(土)、水越伸さん(東京大学)、小川明子さん(愛知淑徳大学)、飯田豊(福山大学)の3名で、愛媛県松山市の南海放送を訪問させていただきました。水越さんは2度目、小川さんと僕は初めての訪問になります。rnb_080802_1.jpg
 このプロジェクトのコアメンバーである、ラジオセンターの山下泰則さん、戒田節子さん、平田瑛子さん、メディアセンターの山内美帆子さんのほか、若手のフリーディレクターの方、ADや内勤として局の仕事に関わっている学生さんたちが、会合に参加して下さいました。
 この日はまず、民放連プロジェクトに取り組んでいる他の実施局(チューリップテレビ、岡山放送)の進捗状況を簡単にご報告したうえで、南海放送がこれから試みようとしているラジオ・リテラシーの実践について、企画を具体化するための議論というよりも、いま一度、このプロジェクトのそもそもの意義、その先の可能性といったことがらに立ち戻りつつ、アイデアや意見の交換をさせていただきました。ここで確認したことは、おおよそ次の通りです。

  1. ラジオセンターとメディアセンターの混成チームであることを活かして、インターネットやケータイと絡めながら、クロスメディア的な実践を展開する。言い換えれば、インターネットやケータイが、ラジオの脇を固めるようにする。
  2. あらかじめ想定していたスケジュールより遅れているように思えるが、他の実施局とは方法論が異なるので、ここで焦る必要はまったくない。来年度以降の局の営みにつながる実践をデザインすることが、何よりも重要である
  3. それに対して、他の実施局と共通して言えるのは、若手の局員、フリーディレクター、学生のみなさんが、自律的に動くことができる環境が大事だということ。ひとりひとりが主体的に、柔軟に動くことができるチーム体制を。
  4. ラジオに携わっていらっしゃったOBの方に来てもらい、たとえば、ラジオドキュメンタリーの鑑賞会を設けたり、音響効果を体験するワークショップをおこなうなど、老舗局ならではの資源を活用する。

 1.については、水越伸『メディア・ビオトープ –メディアの生態系をデザインする』(紀伊國屋書店、2005年)でいうところの「ドームモデル」を引き合いに出し、共感を共有するコミュニティをはぐくむメディアとして、ラジオのあり方を捉え直してみることができるのではないかという話になりました。
 かつては深夜ラジオが、語り手と聴き手のあいだで擬似的な双方向性を担保していて、若者たちの共感を媒介する等身大のメディアとして機能していました。しかし現在の子どもたちは、そもそもラジオがどういうものかを知らないかもしれない。古いラジオ受信機を前にすると、チューニングの仕方も分からないかもしれません。
 今、子どもたちにとって身近なメディアといえば、インターネットとケータイ。ただし、これらは子どもたちの発信欲求に応えて、ごく小さなドームをつくる機能を持ってはいますが、みんなで共有する仕組みにはなっていません。そこで、インターネットやケータイの特性を活用しつつ、「放送」にしかできないことを仕掛けていくのが面白いのではないでしょうか。番組制作だけに焦点をあてるのでなく、共感のドームをつくって共有することを子どもたちに体験してもらい、たんに作り手としてだけではなく、送り手をはぐくむための実践を展開しようというわけです。rnb_080802_2.jpg
 打ち合わせのあと、メンバーのみなさんと一緒に、ごく簡単なワークショップをやってみました。「ローカルの不思議」というプロジェクトの一環として編み出された、異なる地域のイメージを模造紙に描いていくワークショップです。その仔細については割愛しますが(→「ローカルの不思議」については、こちらの論文を参照して下さい)、南海放送のある「愛媛」のほか、水越、小川、飯田それぞれのホームタウンである「石川」、「愛知」、「広島」のイメージを互いに出し合い、話し合うということをしました。この局で考案しているプロジェクトと直結するわけではないですが、これまで民放連プロジェクトでおこなわれてきた活動と親和性があり、今年度に関していえば、岡山放送の実践と深く関係しているということで、みんなで体験してみたわけです。rnb_080802_3.jpg
 プロジェクトの具体化はまだこれからですが、この日の会合を通じて、ラジオだからこそできる恊働的メディアリテラシー実践のあり方が、明確な輪郭を帯びてきたように感じました。これからもたびたびおうかがいし、実践の支援をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!
(文責:飯田豊)

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08/7/19 チューリップ第3回ワークショップ!

 チューリップテレビの民放連プロジェクト、富山大学で3回目のワークショップです。チューリップ実行チームのみなさん、臨機応変に対応されてますね。それにしても高校生のみなさん、すごいです。局員や関係する大人のみなさんがユーモラスで、楽しめます。ご一読いただくには、下記のファイルをクリックしてください。ちなみにレポートは服部寿人さんの手によるものです。
080719チューリップテレビ.pdf
 当日の活動についての、高校生たちのコメントです。
第3回・7月19日
・ 1時間程度の時間で、1分ぐらいのビデオをつくるのは難しかった。編集の時になって「あのとき撮っておけば」と思うところもあったから、ビデオの尺が余っているから無駄だと思ったものも撮ったほうが良かった。(男子)
・ 富山大学のPRは、主観的に制作するはずだったのに、なぜか客観的になりがちだった。自分が体験していないことを主観的に表現するのはむずかしい。(男)
・ 大学のPR作りをして感じたことがあります。「人に伝え、わかりやすいCMをつくることは難しい」次回からの本格的な活動頑張りたいと思いました。(女子)
・最初は大学生の方にアドバイス(というかネタ)をもらってやっていましたが、途中からはそれに自分たちでいろいろとアイディアを加えてやることができました。編集もすごく楽しかった。他のソフトでもやってみたいです。まいちゃんカワイイ。(女子)
・大学を1分で紹介するのは難しい。伝えたいことの主旨がまとまらず焦った。CMをつくっている人たちは凄い!と改めて思った。Aチームの作品はとてもまとまっていた。(女子)
・ 暑かったけど楽しかった。重いビデオをまわしたり、普段はまったくしないことができて良かった。(女子)
・ イキナリだったにも関わらず、みんなで協力して一つの作品(?)を作ることができたことに感動でした。あんなに短くて、即席のものなのに実際できあがった時は「よし!!」って思いました。ひとつのテーマで同じ機材を使っていても、伝え方はまちまちで、伝えたい内容の違いも大きく関わってくるのが不思議で面白かった。苦手なパソコンを駆使して、バラバラだった映像を一つにまとめるのもすごく感動的な作業でした。大学生の方が優しくて楽しい方だったのも心に残ったことの一つです。(女子)
・ 大学の方々がとても優しく教えてくださった。完成した他のグループのを見ると、すごく上手にできていて、自分たちも見習わなければと思った。(男子)

(服部寿人:08年9月14日追加)
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