08/8/30 チューリップ第7回 番組テーマを討議!

 チューリップテレビは予行演習的なワークショップを終え、ついに本番の番組制作に突入です。2008年8月30日(土)チューリップテレビに高校生たちが集まり、番組テーマの討議をおこないました。そのレポートです。
■活動後半に突入!高校生が番組テーマを討議
 活動後半の番組づくりに向けた全体会議を開きました。秋に放送する1時間の番組に向けて、取材テーマを決めることが会議の目的。高校生たちがどれだけ主体的に発言し取り組むか、そして我々がその環境作りをできるかどうか・・・。前半のワークショップの経験を生かせるかどうか正念場です。
 あらかじめ高校生には、「当日一人ずつ全員に企画プレゼンしてもらいます」と、事前に携帯メールで通知しておきました。コアメンバーの間では、「不都合な真実」「ここを変えたい」などの大テーマを設定した上で考えてもらおうという意見もあり、長時間にわたって話し合いましたが、最終的に枠をはめずに考えてもらうことがこの活動の趣旨に沿うということになりました。
 生徒たちがどんなことを考えているのか?
 いったどんなアイディアが出てくるのか・・・。正直不安な気持ちもありました。
全体会議.JPG
■高校生が持ち寄ったテーマは・・・
・「富山の路面電車からの風景」”世界の車窓のようなタッチでやってみたい”
・「富山の特産の知名度って」”知られているのは氷見の寒ブリ、立山ぐらいでしかないのは悲しい…”
・「グランドホッケー」”地元小矢部市のお家芸ホッケーがプレーヤー不足で危機・・・。自分も選手だったから、面白さを伝えて子供たちの数を増やしたい”
・「高校文化祭と合併」”学園祭が近々ある。市町村合併で自分たちの高校が統廃合されるという噂もあり、どうなるかわからない。私たちも、ここに入ってくる中学生も知りたい。徹底取材したい”
 などなど。
 「グルメや店紹介ばっかりだったらどうする?」といった我々の懸念(?)をはねかえし、社会派タッチのものや”へぇーっ”と感心するテーマが出てきました。イマドキの高校生、なかなかやりますね!
■これら個々のプレゼンについては、高校生間の意見・質問コーナーを設けたほか、局のコアメンバー、大学生、高校の先生、そしてスカイプビデオで千葉の自宅から生参加の水越伸さん(東京大学)からも質問やアドバイスなどを出してもらいました。「高校生らしいテーマ、切り口を期待する」「現象を紹介するだけでは弱いのでは」「テーマについて隣の県ではどうなのか、同じ問題を抱えるほかの土地の高校生の考えなど比較するという視点を加える方法も・・・」また、「伝える相手はだれか?誰に向かって伝えるのか」など厳しい意見も。(あまりに熱く語り、水越さんに「大人がしゃべりすぎ!」と突っ込まれる場面もあったのですが・・・)
水越先生テレビ電話で参加.JPG
スカイプ参加の水越さん。おでこが光ってます・・・
■このあと、3つのチームに別れ、個々のプレゼンをもとにグループディスカッションで意見集約、テーマ決定というプロセスを踏みました。チームの一体感を高めるため、一人ずつ担当大学生を配置しました。大学生は、高校生と同じ立場で企画提案、リードする役割であること。また、各チーム担当のコアメンバーを配置し、チーム監督として高校生側の立場で動くことにしました。
予定の1時間を大幅に超えたグループ討議で集約された各チームのリポートテーマです。
Aチーム「境界を探す!」自分たちの遊び、言葉の違いが、地域、世代で微妙な違いがある。県東部(呉東)と県西部(呉西)、加賀前田藩と富山藩、南砺地方と金沢、境界はいったいどこに・・・
※このチームはメンバー間のテーマ決定で激論、3年生が後輩の1年生のネタを尊重するかたちで上記テーマに。リサーチした上で、大幅変更もあると話しています。
グループ討議後の発表Aチーム.JPG
A team !
Bチーム「となみの魅力再発見」自分の家が伝統ある散居村。たたみの下に囲炉裏があるとう自分のおばあちゃんの話を紐解く。交通やコンビニがない不便さはあるものの”ここに住んでいて良かった”と感じる自分たちの田舎暮らしを、富山中心部の都会暮らしと比較するなどして伝える。
Bチームのグループ討議.JPG
B team !

Cチーム「高校の100周年に高校生からの訴え ダサイ制服を変えよう」自分たちが思ってきた制服の一新について、その必要性などを映像・リポートで多角的に提案、どうすれば変えられるかそのしくみを自分たちで調べアタック。場合によっては校長先生にも取材しようと・・・。
グループ討議Cチーム.JPG
C team !
 
■最後に、不特定多数の人が見る番組であること、公共の電波を使うこと、そして、自分たちでやりきることを再度確認し取材活動に突入しました。紹介や現状報告に終わらず、「自分たち目線の意見や提案」、「テーマ解決の当事者や伝えたい相手の反応・受け止めに迫る」そんなことを目標に、富山のメディアリテラシー活動は第二ステージに入りました。
■今後のスケジュール
・9月27日(土)試写会 午後1時〜 南砺市福野円形劇場ヘリオスセミナー室
※仲間の意見、感想をきく。伝えようとしている意図が伝わっているか。
-おおむね10日後、手直しするかなどグループ協議、作業を経て納品―
・10月25日(土)作品発表会 午後2時 砺波市美術館 展示室
※生徒の父母、両校の校長、担任など先生方、取材の対象者、住民ディレクターなど案内し上映会。
・11月中旬〜下旬 チューリップテレビにて60分の番組放送

(文責:服部寿人)

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