11/11 民放連メディアリテラシープロジェクト最終報告会

民放連メディアリテラシー・シンポジウム
〜視聴者との新しい関係のために〜

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日本民間放送連盟とマス&コミュニケーション・プロジェクトの共同で5年間にわたって行われた「メディアリテラシー実践プロジェクト」が終了しました。その成果を振り返るとともに、デジタル放送時代のメディアリテラシー活動を展望するシンポジウムが2011年11月11日(金)、秋葉原のUDX Gallery Next で開かれました。金曜日の午後17時30分からという、忙しい時刻にもかかわらず、在京放送局やローカル放送局関係者、プロジェクトに参加した方々(当時小学生、現在大学生)、ネット関係者、研究者など約120人が集まりました。

詳しくは、民間放送連盟のウェブサイトに報告されていますので、ご覧ください。

民放連メディアリテラシープロジェクト シンポジウム報告

ここでは、会で紹介された内容や登壇者の現在の活動を概観できるウェブサイトをご紹介します。

まず、このプロジェクトを進めてきた水越伸氏より、プロジェクトの特徴や体制の紹介などが行われた後、最終年度(2010年度)の実践局である文化放送の大河原聡氏より、内容の報告が行われました。また、民放連番組部の山田眞嗣からは民放の「メディア・リテラシー活動に関する調査」について紹介がありました。以上の詳細は、2010年度の活動報告書にまとめられていますのでご参照ください。
2010年度 活動報告書

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続いて、第2部では、「視聴者と放送局の新しい関係のために 〜放送局が取り組むメディアリテラシー活動の意義〜」として次の方々によるパネルディスカッションが行われました。
倉田治夫氏(テレビ信州専務取締役)
鈴木裕美子氏(テレビ朝日お客さまフロント部長)
コメンテーター:見城武秀氏(成蹊大学文学部教授/民放連メディアリテラシー活動推進部会有識者委員)
司会:境真理子氏(桃山学院大学教授)

テレビ信州は、現在「長野市フルネットセンター」の指定管理者となっており、メディアリテラシー活動の拠点をそちらにおいて、実践を続けています。それをふまえ、倉田氏は今後の「課題と夢」として、「いかに継続するか」という困難があること、それを乗り越え「学びの空間=寄り合いの場」を構築するような活動に展開したいという今後への希望を語られました。

一方、テレビ朝日の鈴木氏からは、3年にわたっておこなった「ろっぽんプロジェクト」の紹介が行われました。ろっぽんプロジェクトについては、このウェブサイトでも詳細を報告していますのでそちらをご覧ください。

お二人の報告をうけた見城氏からは、メディア・リテラシー実践の意義について、「ややこしさ」「立場の違い」「終わりのなさ」の3つをポイントに、コメントがありました。具体的には、私たち、あるいはメディアがものごとをみる「フレーム」を例に、それぞれ、「今までと異なるフレームでメディアをみる手助けができる」「放送局にとっても、異なるフレームで見るきっかけとなる」「『究極』のフレームはない」としました。

【シンポジウムを終えて】
パイロット研究をふくめて約10年間にわたった民放連プロジェクトは終了しました。民放連では、今後は、放送局が行うメディア・リテラシー活動への助成というかたちで、プロジェクトはひきつがれます。
一方、マス&コミュニケーション・プロジェクトとしては、ひきつづき、メンバーだけでなく、これまでの実践で出会ったみなさま方とともに、

しなやかに、したたかに!
クリティカルで、プラクティカルに!

実践にとりくんでいく予定です。

(報告:林田真心子)

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