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レポート、エッセイなど Archive

9/24 福岡メディア・リテラシーフォーラムのご案内


メディアと市民の新しい結びつき方をさぐる
:民放連メディアリテラシー・フォーラム in Fukuoka

 このままで日本の放送はどうなってしまうのか。
 そのように危ぶむ声は後を絶ちません。しかし一方で、地域の人々との交流を図り、ケーブルやネットなどさまざまなメディアと協力しながら、ローカルメディアとして新たなビジネスモデルを画策している放送局も少なくありません。
 番組づくりを通して送り手と受け手がともにメディアリテラシーを学び合う。それによって地域に根ざした参加型の放送局のあり方を模索する。2001年にはじまった「民放連メディアリテラシー・プロジェクト」はそんな目的を持って展開し、今年でのべ19局が実践をおこなってきました。
 このフォーラムでは、ローカル民放で働く人々と、地域の学校、社会教育、大学、自治体、NPO関係者などのみなさんにぜひお集まりいただき、メディアと市民の新しい関わり方、結びつき方を一緒にさぐることができればと思っています。
 初秋の福岡でお会いしましょう!ぜひお気軽にご参加ください!

■日 時  9月24日(金) 午後1時30分~午後5時
■会 場  天神クリスタルビル Aホール
福岡市中央区天神4丁目6-7、電話:092-733-2681
地下鉄天神駅から徒歩7分、福岡中央郵便局から徒歩2分
http://www.ohi-pm.jp/rental/hall01.html#
http://www.ohi-pm.jp/rental/map_crystal.html
■プログラム 
13:30~14:20 基調報告「放送を市民的に『新生』させるために」
水越 伸・東京大学大学院情報学環教授

14:30~16:00 参加者ディスカッション(課題をめぐるグループワークなど)

16:00~17:00 パネルディスカッション
パネリスト 徳永謙太郎・山口放送(2007年度参加局)
         松元修二・鹿児島テレビ放送(2009年度参加局)
         水越伸 ほか
     司会 本橋春紀・日本民間放送連盟

*終了後、懇親会(会費制)を予定しています。

■参 加 費  無 料
■参加申込み
氏名、メールアドレス、所属をご記入のうえ、民放連番組部あて、電子メール tvkids @マークnab.or.jp(@マークを半角@に変換してお送りください)にて
9月15日(水)までにお送りください。
なお、参加証などは発行しませんので、直接会場にお越しください。
■主催:
東京大学大学院情報学環 水越伸研究室「マス&コミュニケーションプロジェクト」
http://www.mediabiotope.com/projects/mass/
民放連 放送基準審議会
http://www.nab.or.jp/

■協力:メル・プラッツ http://mellplatz.net/

8/6 KTS「夏休みテレビジャック」今年も!

2009年の民放連メディアリテラシープロジェクトの実践局、鹿児島テレビ(KTS)
が、今年も継続して実践を行いました。マス&コミュニケーションのメンバー
からは水島久光が、昨年の実践のサポート担当者としてフォローアップに伺い
ました。以下、メディアリテラシー活動を続けていく独自の意義と方法を模索
しながら頑張っている鹿児島テレビの様子を(少しご報告が遅くなりましたが)
レポートします!

  s-ZOOMロケハンJR.jpg  s-ZOOM編集.jpg

タイトルは「KTSメディアリテラシープロジェクト・夏休みテレビジャック」。
実践期間は、昨年と同じ6日間。7/30-8/1+8/4-6と、途中一週間あいだをあけ
た昨年よりもさらにコンパクトな日程となりました。

<日 程> 7月30日(金) 社内見学、ワークショップ「記者会見」など
      7月31日(土) 番組のつくり方、撮影、編集のワークショップなど
             (実際に撮影、編集して1分程度のビデオをつくる)
      8月01日(日) 企画、ロケハン、絵コンテ
      8月04日(水) 取材
      8月05日(木) 取材、編集
      8月06日(金) 編集、試写会、修了式
      9月上旬    プチ同窓会(合評会)


基本的な考え方、進め方は昨年と同じ。県内の中・高校生を対象にWebや番組
参加者を公募し、グループに分かれてテーマに沿った番組を制作するという
もの。参加生徒も、昨年同様、家族や本人と担当者が事前にしっかり話をして
互いに理解を深めた上で決定しました。

昨年は初めての企画ということもあって66名という驚くべき数の申込があっ
たのですが、今年は32名。やはり圧倒的に中学生が多く、男女比も昨年同様
女子がほとんど。その中から今年は昨年の半分の2チーム、10名を選びまし
た(チーム名は、「ZOOM」と「Hey!Say! Rainbow Girls」)。正直もう少し
応募者が欲しかったところですが、やはり夏休みとはいえ、忙しい中高校生
の時間を、連続一週間ひとつのことに割くことの難しさがあるようです。

2チームにしたのは、確保できた機材の数によるものですが、結果的に見れば、
昨年(4チーム)に比べて、子どもたちをきめ細かく看ることができたように
思います。また二チームとも、昨年の方法と変えて、高校生と中学生の混成チ
ームにし、同一中学4名を2+2に分けるなど、年代や学校の組み合わせが、
どのように子どもたちのコミュニケーションに影響するのか、見ていくことに
しました。最初はやはり高校生が引っ張り、中学生の発言が少ないなどの問題
が見らたようでしたが、最後の二日間は、両チームとも中学生の頑張りが高校
生を助けるシーンが目立ったように思います。

一日目、二日目の内容は、「詰め込みすぎ」「中学生の、状況適応のスピード
を考慮する」などの昨年の反省を活かし、大幅に組み直されていました。特に
初日に、なかなか子どもたち同士のコミュニケーションがスムーズにいかない
問題があったのですが、今年は「話合い」の前に、アイスブレーキング的に写
真を撮りあう「作業」を入れ、これが功を奏しました。また社内見学の後に新
たに設けた、「記者会見」シミュレーションが成功。取材者によって会見内容
の切り取り方に違いが出ることなど、比較的早い段階でメディア・リテラシー
らしい「気づき」感覚に子どもたちを引き込むことができたようです。

  s-構成.jpg  s-レインボー農家取材.jpg

昨年、局スタッフが最も悩んだのは「子どもたちとの向き合い方」。しかしこ
の点については、リーダーの松元さんほか、昨年経験をした社員と大学生を中
心に、かなりの進化が見られました。「教え込む」のではなく、また逆に「や
りっぱなし」にもさせずに、上手に子どもたちの作業やコミュニケーションに
介入して、「考えさせ」「決断を促す」働きかけがうまく行ったように見えま
した。プログラムの進行にやや気をとられていた昨年に比べると大きなの差。
ここに余裕が生まれたことによって、「視聴者をイメージすること(放送は、
単なるビデオ制作ではない。きちんとメッセージを相手に伝わるかたちで発信
すること)」を、かなり早い段階から、子どもたちに意識づけできたように思
います。その証拠に、子どもたちの振り返りシートにも「視聴者」という言葉
が数多く書かれていました。

今年は「感謝」が2チーム共通のテーマ。しかし、このテーマのもとに、どん
な「メッセージ」を伝えるか--この点に子どもたちはかなり悩んだように見え
ました。取材が進むうちに、その対象の面白さ(JR鹿児島中央駅駅と映画館、
環境未来館と農業体験)に引っ張られて、「テーマ」を忘れ、単なる取材先の
紹介ビデオに終わってしまいかねない危機に、最終日を前に直面しました。
そこでなんとか踏みとどまることができたのは、ナレーション原稿作成を丁寧
に行ったから。一つひとつの言葉を選びながら、当初のテーマを思い返し、そ
こからもう一度全体の構成を考え直すことができ、なんとか最終日午前中には、
テーマに沿った一本のストーリーを組み立てるところまで辿りつけました。今
回最も子どもたちが「脳みそに汗」をかいた時間だったように思います。

しかし子どもたちは一旦フリーズしはじめると、なかなか動きをとりもどせま
せん。もちろんこのように「締切」にあわせて時間管理を行う経験はないので、
仕方ないのですが--周りを囲む大人たちは、最後まで「冷や汗」をかきました。
特にこの鹿児島テレビの実践は、放送に対する責任意識に気づいてもらうこと
も狙いに含め、「時間厳守」を掲げています(昨年は、そのために完成できな
いチームもありました)。今回は、2チームとも滑り込みセーフで、なんとか
達成感を与えてあげることができましたが、最後の1時間は「料理の鉄人(古
い!)」なみの、かなりの緊張感でした。

フォローアップに伺って感じたことは、この鹿児島テレビのチームは、かなり
「自分たちなり」のメディアリテラシー実践の「あり方」を掴みつつあるとい
うこと。しかしそれだけに、今後どうしたら安定的にこの事業を続けることが
できるだろうかが議論になりました。いまのところ社内の理解はかなり得られ
るようになってはきていますが、それでもかかる経費と社員の業務負担の問題
は大きく、実践を支える資金、体制、さらには経営戦略における積極的な位置
づけがなされるべきなど、課題は山積していると言えます。

ともあれ今年も大成功で、さらに一歩階段を上った感はありました。最終的な
評価は、8月30日14:00〜の番組OAを踏まえた9月の合評会で、少し距離をと
った眼差しで子どもたちが、どう自分たちの学びを振り返るかを見てからとい
うことになりますが。なによりもこうしたプロジェクトは「継続してこそ価値
がある」ということを実感しました。なんとか今後も実績を重ね、新しい放送
を介した地域づくりの活動として根付いていくことを期待しています。

(報告:水島久光)


*昨年のレポート

マス&コミュニケーション

*KTS鹿児島テレビ(2009年の取り組み)

http://www.kts-tv.co.jp/company/literacy/index.php


*2010年 番組のお知らせ

http://tvinfo.ktstv.net/e18681.html

  s-集合写真.jpg  s-試写会2.jpg



7/26 民放連P 文化放送の実践スタート!


2010年度の民放連メディアリテラシープロジェクト、「文化放送」での実践がいよいよスタートしました。
中学生と文化放送の局員がいっしょになって街の特ダネを探すプロジェクトです。
詳細は、下記のホームページをぜひご覧ください。局員の皆さんの率直な気持ちが、ブログを通して伝わってきます!

文化放送メディアリテラシー実践HP

 

6/30 テレビ信州再訪記

 6月30日(水)、マス&コミュニケーション・プロジェクトの林田真心子さんと水越伸(僕)で、テレビ信州の倉田治夫さん(常務取締役・総務局長)、平坂雄二さん(常務取締役・報道制作局長)、湯田邦彦さん(長野市フルネットセンター・総合プロデューサー、テレビ信州報道制作局)ほかのみなさんにお会いしてきました。
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 テレビ信州は2001年度、02年度と、「民放連メディアリテラシー・プロジェクト」をパイオニア的に進めた長野県の民放局。90年代の松本サリン事件報道がかかえた一連の問題をふり返ることをきっかけに、局独自でメディアリテラシー活動を模索していました。2000年前後、民放連とメルプロジェクトが連携して何らかのメディアリテラシーの活動を展開しようとなった時、まずはすでに活動しているテレビ信州に声をかけ、協力を仰ぎ、パイロット研究と位置づけてスタートすることになったのでした。その際には長野県でメディアリテラシーを進めていた林直哉さんをはじめとする中学・高校の先生方に大変尽力していただきました。
 番組づくりからはじめてみること、送り手と受け手が協働すること。民放連プロジェクトのこの二つの特徴は、このテレビ信州の実践現場でたたき上げられたものだったといえます(同時並行した愛知・東海テレビ放送の成果も大きいものでした)。

 あれから8年。テレビ信州のみなさんとはシンポジウムや研究会で時々ごあいさつはするものの、本格的に協働する機会を持たないままになっていました。そこで夏らしい晴天のこの日、僕たちは長野市へ向かったわけです。テレビ信州は数年前から、長野市フルネットセンターという施設の指定管理者となっており、そのなかでパソコン研修、マルチメディア体験などと一緒に、番組制作体験を通したメディアリテラシーの活動を継続展開していました。
 長野市フルネットセンターは、ズバリ言って長野オリンピックにちなんだ箱物行政の産物。しかしテレビ信州はそこを人々がメディア体験をできる場所にうまく組み替えているなというのが、建物を訪れた僕の最初の印象でした。
 番組制作体験は、民放連が青少年という枠内でやっているのに対して、シニアの方まで幅広く対応をされているとのこと。
 さらに同センターにおいて長野市の一部委託を受けて、「愛TVながの」というインターネットテレビ局を開設。地元企業や行政、大学、観光などの地域情報とともに、市民のビデオ映像を流したり、メディアリテラシー実践の記録をアップしたりと、盛りだくさんな内容になっています。ゆるやかにテレビ信州の番組やネットともリンクしています。

 このように長野市フルネットセンターという施設を通じてテレビ信州の実践はしっかりと地域に根づき、展開しているというふうに感じました。公共施設を巻き込んでの恒常的な活動をおこなう民放連プロジェクト実践局は、今のところ見当たりません。
 そのうえで課題と今後のことでいくつか話し合いをしました。
(1)テレビ信州のメディアリテラシー活動がほぼすべて長野市フルネットセンターへ移行してしまっているが、局の方でもなにかをやっていくようにしていきたいということ。そこで最近は、局内見学や大学生らのインターンシップを導入しているとのこと。これはテレビ朝日との共同研究「ろっぽんプロジェクト」の活動とも重なるなと思いました。
 僕はこの他、長野市フルネットセンターのパソコン研修、ケータイ講座などはメディアリテラシーとすぐにでも結びつけられますし、局員研修として「送り手のメディアリテラシー」を採り入れ、若手に関心を持ってもらうとよいのではないかと考えました。

(2)愛知淑徳大学の小川明子さん、伊藤昌亮さんらがメディア・エクスプリモの一環として進めている「メディア・コンテ」のような、一種のデジタルストーリー・テリングを導入するというアイディアです!とくにシニアの方々と大学生が一緒に写真物語をつくるという「豊橋メディア・コンテ」的な活動は、テレビ信州ならかなり現実性が高い!
 ただ詳細は秘密です(笑)。
 今後小川さんらと話し合っていければと思っています。

 いずれにしても久しぶりの再会に最後は大盛り上がり。林田さんと僕は長野発の新幹線に飛び乗ったのでした。
 みなさん、大変お世話になりました。僕が民放連プロジェクトについて日頃思っている課題と発展の可能性について、きわめて的確にご理解いただくと同時に、アイディアもいただけ、うれしかったです。必ずまたうかがい、今度は現実的なかたちで協働させていただければと思っています。

(水越伸)

6/14 山口放送徳永氏、広経大「メディア・リテラシー」ゲスト講師に

 広島経済大学の土屋です。私が担当している授業「メディア・リテラシー」では6月14日、山口放送の徳永謙太郎さんにゲスト講師としてご登壇いただきました。山口放送は2007年度の民放連メディア・リテラシー実践プロジェクトの採択局で、徳永さんは実践のリーダーとして県内の中学生・高校生とのミニ番組の制作に取り組まれました。山口放送ではメディア・リテラシーを一回限りの試みとすることなく、2008年度には「親子でラジオディレクター」、2009年度には「高校生カメラマンチャレンジ」と活動を展開されています。

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 授業ではまず徳永さんが日常行っているディレクターや総合演出などの業務を説明いただいた上で、メディア・リテラシーにどう取り組まれたのか、ローカル放送局、また放送局員に活動がどのような意味をもたらしたのかをご報告いただきました。徳永さんは、いつもの「取材する/される」という立場とは異なった関係を地域の人々と結べることがよく、そこに地域放送局の可能性を見出せた、と話されました。

 この授業は「記者会見ワークショップ」を兼ねており、徳永さんの講義について学生に記事を書いてもらいましたので、ご紹介します。詳細はこちらをお読み下さい。

***** ***** *****

新たな可能性を見つけるために――山口放送 徳永謙太郎さん

 広島経済大学経済学部メディアビジネス学科2年 田中詩織

 山口放送で総合演出という仕事をしている徳永謙太郎さんにお話しを伺った。山口県には民放テレビ局が3社ある。その中で山口放送でしか行っていない取り組みがある。それはメディアリテラシー活動である。日常業務のプラスアルファという形で休日返上で取り組んでいるのである。

100614tokunaga2.jpg 具体的にメディアリテラシーについての取り組みとはどのようなものなのか。この3年間での取り組みは、(1)県内中高生とのテレビ番組制作、(2)県内親子を対象としたラジオ番組制作、(3)県内高校生対象のカメラマン体験である。3つに共通することは、情報の受け手側である子どもたちが、送り手側を体験することで新しい発見ができるということである。企画・取材・編集などすべてを子どもたちに行わせる。大人にはない、子どもたちならではの感覚で制作は進むのだ。

 しかし、徳永さんはここで重要なことに気が付いた。「子どもたちの制作しているものは、私たちがよく見る、よく聴くテレビやラジオを真似たもの」になり易いということである。つまり、普段何気なく見ているメディアから受ける影響がとても大きいということを再認識できたのだ。

 放送に携わる者として「情報をどの立場に立って伝えるべきか」ということに一番気を配っているという徳永さん。言い方一つで180度伝わり方が変化する。人一人をどん底に落とすのは難しいことではない。そんなことをしてしまうためにこの仕事に就いたんじゃない。番組制作では常に細かく原稿をチェックし細心の注意を払っていく。

 メディアリテラシーへの取り組みは今後も継続していく。今は制作型から体験型に活動をシフトしていくことを考えているそうだ。アナウンサーや報道記者など、普段できないことを子どもたちに体験してもらうための土台づくりを行っているという。

 メディアリテラシーへの取り組みに参加することによって、テレビ局としての新たな可能性を発見した、と徳永さんは言う。これは地方局だからこそできる取り組みであり、地域の人と関わっていくことで、地域貢献にも繋がっていくのだ。これからも山口放送が、そして徳永さんがどのような活動をしていくのか、楽しみである。

***** ***** *****

 ここでは一点のみご紹介しましたが、この課題では、書き方を細かく設定しておらず、約60人の受講生の数だけ様々な「記事」が出てきます。1時間以上の話のどこを切り取ってまとめたのか、タイトルはどうつけたのか、縦書きか横書きか、写真のサイズと配置はどうか、事実誤認はなかったか、主観的・客観的表現はどちらがよいか、など翌週の授業ではみんなでお互いの書いた記事を比べて気づいたことを議論しつつ「記事」について改めて考えていきます。

 放送局で、大学で、メディア・リテラシーの取り組みを繋げていく面白い授業にできればと思っています。徳永さんにいらしていただいたおかげで、教室での学びにリアリティを吹き込むことができました。ありがとうございました!

(土屋祐子/広島経済大学)

3/10 ろっぽんプロジェクト 読売新聞に紹介される!

3月5日に行われた「ろっぽんプロジェクト」最終報告会のもようが読売新聞に紹介されました!
詳しくは記事をご覧ください。

読売新聞記事「視聴者との交流プロジェクト キー局側も意識高まる」


3/7 MELL EXPOに民放連プロジェクト実践局多数参加

 3月5日から7日まで東京大学(東京都文京区)で開催されたMELL EXPOに民放連メディアリテラシープロジェクト実践局が多数出展されました。初年度の実践局であるTSBテレビ信州は、現在、長野市の公共施設「長野フルネットセンター」の指定管理者でもあり、その公的な場所を、長年に渡るメディアリテラシー実践の活動の場として活用するなど新たな試みを紹介されました。また今年度の実践局は3局とも出展されたほか、民放連自体としても出展もありました。さらに、過去の実践局の方も、会場に足を運んでくださいました。中には、4月から新しい実践を始めるので「来年は絶対出展します!」と宣言をしてくださった局も。会場にこられた放送局の方々は、とてもパワフルで、たくさんの方々と交流し、よく笑っておられたその表情が印象的でした。
 MELL EXPOの締めくくりには、来年度のメルプラッツオーガナイザーである伊藤昌晃さん(愛知淑徳大学)が「100年に一度の危機とよく耳にするが、それは100年に一度しか問えないことが、今問えるということでもあるだろう」と挨拶されました。テレビも開局以来の危機が叫ばれていますが、それは今、50数年来の転機でもあると同時に、50数年を経てはじめて問えることがあり、その巡り合わせの時期だともいえます。その今に、何を問い、どう答えていくのか。会場に足を運んでくださった放送局や、関心をよせる多くの方々のエネルギーに期待と願いを抱いた3日間でした。
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(報告:林田真心子 写真:劉雪雁)

3/5 ろっぽんプロジェクト活動報告会 ご案内


「ろっぽんプロジェクト活動報告会:テレビは視聴者と協働できるのか」

場所:2010年3月5日(金) 15時30分~18時15分(開場15時)

会場:東京大学大学院情報学環 福武ホール地下2階  http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/

   地下鉄丸の内線・大江戸線[本郷三丁目駅]から徒歩6分
   地下鉄南北線[東大前駅]から徒歩8分

■参加費:無料(事前登録:不要)

■主催:ろっぽんプロジェクト(東京大学&テレビ朝日共同研究プロジェクト)

   http://www.mediabiotope.com/projects/mass/

概要
 東京大学とテレビ朝日の共同研究「ろっぽんプロジェクト」は、視聴者とテレビ局のよりよい関係創りのための学びあいの場や対話の仕組みを考える実践活動を2007年度から進めてきました。この中で、テレビ朝日が行ってきた学校での「出前授業」、テレビ局での「館内見学」「テレビ塾」などの新バージョンや、中央区の区民カレッジと協同で開いた「大人のためのメディア・リテラシー入門講座」、視聴者の皆さんと共に開発した対話ワークショップ「テレビ・パズル」など、新しい試みがいろいろと生まれてきました。
 今回、3年目の区切りの年を迎え、これまでの活動の成果を報告すると共に、視聴者とテレビが協働していくための可能性について話し合うシンポジウムを開きます。メディアの形態も大きく変わっていく中、どうしたら視聴者とテレビ局が「送り手―受け手」の境界を越えて協働しながら、よりよいテレビを創っていくことができるのか、一般参加の皆さんともご一緒に考えていく場としたいと思います。


プログラム
15時30分~15時40分 ごあいさつ 

水越伸(東京大学大学院情報学環教授)&鈴木裕美子(テレビ朝日お客様フロント部部長) 

15時40分~16時30分  ろっぽんプロジェクト活動報告

鈴木裕美子・上野敦史(テレビ朝日お客様フロント部)

駒谷真美(昭和女子大学人間社会学部准教授)

境真理子(桃山学院大学国際教養学部教授)

16時40分~18時10分  パネルディスカッション  司会 水越伸

パネリスト 中原淳(東京大学大学総合教育センター准教授)

水島久光(東海大学文学部教授)

古川柳子(テレビ朝日コンテンツビジネス局&東京大学大学院博士課程)

18時10分〜18時15分 まとめのごあいさつ

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*この報告会に続き(19:00-20:30)、同じ会場で メディア表現、リテラシーに関心を持つ人びとが一堂に会するMELL EXPO 2010(3月5日~7日)」のオープニングセッションが始まります。こちらもふるってご参加ください。 
プログラムの詳細と参加申し込み方法についてはウェブをご覧下さい。http://mellplatz.net/


3/2 民放連プロジェクト 読売新聞で紹介される

2月19日に開催された今年度の民放連プロジェクト報告会について、その内容と今年度の実践報告が読売新聞の記事として紹介されました。
見出しは「局と地元との交流大切」。ローカル局と地域が結びついていく必要性と可能性について、記事でふれられています。詳細は記事そのものをご覧ください!

3月2日読売新聞記事


2/19 今年度の民放連メディアリテラシー実践 報告会終了

今年度、3局で展開された民放連プロジェクトの報告会が、2月19日、千代田区紀尾井町の民間放送連盟で開かれました。全国各地から放送局や新聞社の方など70人以上の方が集まりました。

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会の冒頭には、このプロジェクトチームの主査である日本テレビの戸恒直さんより、「ちょうどオリンピックで盛り上がっているけれども、五輪以上の面白い報告になると思います」とのご挨拶がありました。その言葉をひきうけるように、今年の実践局である和歌山放送、鹿児島テレビ、九州朝日放送の発表は、それぞれ予定時間を大幅に超過。時間管理が得意なはずの放送局の皆さんが、予定を1時間以上「おした」背景には、皆さんが、報告したい経験を山のようにもっていたことの現れともいえるでしょう。それ自体が大きな実りといえそうです。「プロジェクト終了後、高校生から手紙をもらい"信頼してくれてありがとう"と書いてあったのがうれしかった」「局内での理解をもっと得るにはどうしたらいいのか」など、悩み、喜び、どれも率直で、時間がいくらあってもたらないといわんばかりに、みなさん夢中で思いの丈を語られました。
パネルディスカッションでは、東海大学の水島久光さんからは「どこまで子供たちと向き合っていくのか、局の人がプロ意識の上にたって、ぎりぎりまで考えていた。それはさらにプロ意識を広げていくことにつながることを実感した。」桃山学院大学の境真里子さんは「長年このプロジェクトをみてきたが、局、子供たち、社会、それぞれがこの10年で、ものすごく変わった。最初の頃はテレビ局に切羽詰まったという感じはなかった。いまは違う。その中でこのプロジェクトに参加される送り手の皆さんの様子を拝見していると、次の10年を切り開くことができるかもしれないと感じている。」といった指摘がありました。また、独自にメディア・リテラシー実践を展開する青森放送やテレビ朝日の方からのご意見や、状況紹介もありました。

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来年度以降も、このプロジェクトは続きます!実践のこれからの展開については、このウェブサイトとともに、3月5日から東京大学で開かれる「MELL EXPO 2010」の中でも議論を進めたいと思っています。(詳細はメル・プラッツHP
参加された局の方、高校生などすべてのみなさま、1年間本当におつかれさまでした。(報告:林田真心子)


2/7 KBC実践終了! 最終報告会

最終合同ワークショップ兼「おっきーのラジドラ学園セミナー」

[日 時] 2010年2月7日(日)
[会 場] 九州朝日放送

KBCラジオ実践プロジェクト最終日の合同ワークショップは、初めの時間が子ども文化コミュニティのシアターコースの子どもたちやおかあさんたちとの交流、午後からは「おっきーのラジドラ学園セミナー」として行われ、最後にふりかえりを行う形でありました。
 
<参加者>
筑紫女学園高校放送部、福岡大学大濠高校放送委員会、東京大学大学院水越研究室、NPO法人子ども文化コミュニティ、KBCラジオ関係者、福岡県高文連放送文化専門部会(参加11校 生徒46人 顧問15人) 

<全体の流れ>
 11:30       準備スタート
 12:00~13:00 第1部 交流会「博多雑煮 DE ランチばい!」
 13:00       受付開始
 13:30~15:00 第2部 全体セミナー(作品試聴など)
 15:15~16:05 第3部 分科会(番組づくりは相互批評)
 16:10~16:30 第4部 閉会式(表彰式)→解散
 16:35~17:30 第5部 ふりかえり(事後インタビュー・まとめ)

<プログラム>
第1部12:00~13:00 交流会「博多雑煮 DE ランチばい!」

「食」をテーマに異年齢・異文化交流を特徴としたKBCラジオ実践の最終日はプロジェクト関係者が一同に集まってお雑煮でお昼を一緒に食べて交流しました。
最終発表会を目前に番組制作に頑張った筑女と大濠の放送部の皆さんを子ども文化コミュニティシアターコースの子どもたちとお母さんが「博多雑煮」で激励。暑い夏にはじまったこのプロジェクトを写真でふりかえったり、子ども文化コミュニティの子どもたちが企画したビンゴゲームで交流しました。おいしくて心温まる交流で高校生の緊張がやわらぎました。

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豪華な博多雑煮!お餅は中学生がつきました。お母さん方のふるまいでいただきま~す!


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中学生がみんなで楽しめるビンゴゲームを企画! ビンゴ!チョコをもらいました。


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サプライズで中学生が高校生に手作りのミサンガをプレゼント!高校生は大喜び。手首に巻いて午後からの発表会に臨みました。

第2部 13:30-15:00 「全体セミナー」
KBCラジオのおっきーの司会で、KBCの早川さん、高文連専門委員長の藤田先生のごあいさつで全体セミナーがスタートしました。

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アドバイザートリオの漫才ではなく民放連メディアリテラシープロジェクトの説明。

 


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いよいよ3作品の視聴が始まります。はじめに各班代表が自己紹介と作品の簡単な紹介をします。

1.筑紫女学園高校 ダイエット班
タイトル「ジャストライク」  
テーマ:ダイエット 自分たちに身近なことと女の子の興味のあるテーマを選んだ

★主な感想より
・テーマが身近に感じられた
・場面転換の仕方が良かった

2.福岡大学附属大濠高校 アレルギー班 
タイトル「あなたに知ってほしいアレルギーのこと」
テーマ:アレルギー アレルギーの子ども自身が食べ物を選んでいるのを最初は好き嫌いと思ったが、保護者の話を聴いてすごいと思った。同級生にもアレルギーの人がいて、周囲の人の理解が少ないこともわかったのでテーマに選んだ。

★主な感想より
・専門家だけでなく一般の人のインタビューも取れていてよかった。
・いろんな意見が聞けてよかった。

3.筑紫女学園高校 バイキング班 
タイトル「HAPPY★HAPPY☆ラブご飯」 
テーマ:ご飯について 最初テーマをバイキングにしていたが試行錯誤の結果一番身近な「家ごはん」をテーマにした。リスナーが飽きない、興味を持てる、テンポの良いものを目指した。

★主な感想より
・全体的な雰囲気が面白かった。
・ドッキリがあったりして面白かった

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福岡県内各地から集まった高校生に感想を聞きました。どの高校生もしっかりと自分の意見や感想を言ってくれました。

第2部終了後は休憩をはさんで分科会会場づくりをみんなでしました。番組づくり分科会は同じ会場で、アナウンス分科会は1F事務局室A・Bへ移動しました。

第3部 15:15-16:05 「分科会」

<番組づくり分科会> 進行 水越さん・林田さん
グループディスカッション~相互批評と感想を語る会~

KBCラジオ実践プロジェクトで番組づくりをしてきた筑紫女学園と大濠高校の高校生に、高文連参加各校の高校生や顧問の先生方が加わって、各班の作品について感想や意見を15分ずつ語り合いました。

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★アレルギー班について意見交流
・専門用語がわかりにくいところがあったが、解説という形でわかりやすくなった。
・漢語調的な話し方で硬いと感じたところがあった。
・アレルギーにとどまらず、人として、人との関係に言及していてぐっと感じるものがあった。
・テーマどおりにできていた。
・知識としては知っていたが、改めて考えたことはなかった。現実感があってよかった。話の筋が通っていた。
・インタビューが変なところで切れているところがあった。
・インタビューの部分が長く退屈なところがあった。
・アレルギーを知っている人にとっては知っていることばかりだったので、別の話題もいれたほうが良かった。

★ バイキング班について意見交流
・ドッキリが新鮮だった。楽しかった。
・食べる人と、つくり手両方にインタビューしていたのがよかった。
・インタビューを受ける人が緊張していないようだったのはなぜ?
・流れがきれいにまとまっていた。しゃべり方が面白かった。
・自分の気持ちとあわせて聞けた。
・ドッキリは何のため?ひつようだったのですか?
・BGMが多いと感じた。
・何を伝えたかったのかぼけてしまった。
・テンション高すぎな感じ
・テーマの「ラブご飯」は言葉としてインパクトがあるのに最初にしか出てこないのはもったいない。もうひとおしすればよかったのでは?

★ ダイエット班について意見交流
・声が聞き分けやすかった。
・効果音の使い方が良かった。
・面白かった。
・テーマが身近だった。
・途中から恋の話になってしまって何がメインかわからなくなっていた。
・ストーリーはあったけど棒よみっぽかった。
・誰が主人公かわからなくなっていた。
・登場人物がごちゃごちゃになっていたところがある。
・本当にあったことと聴いても18キロダイエットは極端すぎる感じがする。
・ダイエットの危険性については入れないのか?
回答:危険性について(死とか拒食症とか)は番組(ドラマ)放送上ふさわしくないと思いはずした。

作品に対しての意見や感想は、同世代の高校生同士ということもあって、実に率直に語られました。いいところはしっかりとほめ、課題に思ったことや、改善点も提案したりで、共感したり、笑いがおこったりのあっという間の15分でした。どの立場の高校生も互いに刺激しあい触発される様子が伺えました。

第4部 16:10~16:30 「閉会式」
実践プロジェクトの3班すべてが表彰されました。筑紫女学園の板谷さんが特別局長賞(個人賞)をもらいました。KBCラジオ小嶋局長より講評がありました。

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ダイエット班  「みんなの共感をつかんだで賞」

アレルギー班  「よく取材をして、良い声を拾ったで賞」

バイキング班  「ラジオらしく楽しく聞けたで賞」

特別局長賞(個人賞)  板谷さん(筑紫女学園)

第5部 16:40~17:30 「ふりかえり」
最後に民放連プロジェクトのふりかえりとまとめをしました。

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<高宮 由美子>
・メディアリテラシーの実践でKBCラジオ局が一丸となって支えてくれました。なかなかないことで、めったに体験できない素晴らしい環境の中で活動できました。
・顧問の先生方の立ち居地とサポートはナイスセンスでした。
・すぐにはわからないかもしれないけれど、これからの人生にゆっくり、じっくりと役に立つ体験をしたと思います。
・メディアリテラシーに関わることは自分や人間関係が豊かになること。

<林田 真心子>
・自分がメディアに関わるようになったのは、メディエイト(つなぐ)言葉どおりである事に気がついたから。 私と社会・人。新しい自分、新しい見方(新しいものさし)で物事を見ることができるようになった。
・メディアリテラシーに触れたことをきっかけにしてください。

<水越 伸>
・メディアリテラシーは老若男女すべてに必要です。これからのメディアはウェブ放送、ケータイ、etc.で、新しいコミュニティを作るものになっていくだろう。
・これで終わりではなく、今までやってこなかったこと、もの、これまでにないタイプの物を新しい目線で考えていってください。
・ 今回不満だったところをやり直していくこと。今回の体験を後輩に伝えることが、新しい今日からの課題です。

閉会の言葉 KBCラジオ局 "おっきー"こと沖繁義アナウンサー
「私は今回関わることで、メディアリテラシーとは考えることだと学びました。これからがスタートです。一緒にがんばっていきましょう!」

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1回目の発表の12月27日から約1ヶ月の間に、高校生の作品は大きな成長が伺えました。高校生はこれまでのプロセスの中で、たくさんのことを感じて、考えて、時には楽しんで、時にはもがき、苦しみ、時にはケンカもしながら何度も作り変え、修正しながら最終日を迎えました。どの班からも、感激の声が聞かれました。学校を通しての参加ということで、様々な制約に苦労したり、課題も多くみえた実践ではありましたが、両校の高校生たちの頑張り、顧問の先生方の温かい見守り、KBCラジオ局のみなさんの層の厚いサポート、協力してくださった多くの方々の力で、見事に乗り越え、最終日を笑顔で迎えることができたのだと思います。

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今回の実践は、これからの人生に、ラジオの未来に、ゆっくり、じっくりと活きてくることでしょう。みなさん、本当におつかれさまでした。(報告:高宮由美子)

2/19 民放連メディアリテラシー実践 報告会を開催

民放連メディアリテラシー実践プロジェクト 報告会の開催

2月19日(金)に、今年度の「民放連メディアリテラシー実践プロジェクト報告会」が開催されます。09年度の実践局である和歌山放送、九州朝日放送(ラジオ)、鹿児島テレビ放送の3社の報告とともに、プロジェクトの今後の展望などについて、ディスカッションを行います。一般の方も参加可能です。ぜひご参加ください!

日 時  2010年2月19日(金) 午後1時10分~5時10分(開場:午後0時30分)
会 場  民放連3階会議室(千代田区紀尾井町3-23文芸春秋西館)
参加費  無料

プログラム

開会あいさつ 戸恒 直・民放連メディアリテラシー実践プロジェクト・チーム主査(日本テレビ放送網・コンプライアンス推進室長)

実践報告1(和歌山放送) 和歌山放送担当者/境真理子・桃山学院大学国際教養学部教授/沼 晃介・東京大学CREST研究員
実践報告2(鹿児島テレビ放送) 鹿児島テレビ放送担当者/水島久光・東海大学文学部教授
実践報告3(九州朝日放送) 九州朝日放送担当者/高宮由美子・NPO法人子ども文化コミュニティ代表理事
パネルディスカッション~今年度の総括と今後の展望
今年度実施社担当者  水越 伸/境真理子/水島久光/高宮由美子

詳しい内容、および参加申し込みは民放連メディアリテラシー実践報告会開催案内まで 

1/31 青森放送メディアリテラシー実践 報告会終了

06年度の民放連メディアリテラシープロジェクト実践局だったRAB青森放送では、その後も毎年、独自にメディアリテラシープロジェクトを進めています。今年度も青森県内の4つの学校から高校生が参加。地元で活躍する人たちを取材し、紹介する5分弱の企画(完パケ)を製作しました。
1月31日に行われた最終報告会では、このプロジェクトを中心となって進めている山内千代子アナウンサーとともに、東京大学の水越伸さんが(なんと!)司会をつとめ、1時間の特別番組を収録しました。直前まで編集に追われたチームもあり、すっかり疲れきっていたはずの高校生も、収録がはじまると、とにかく元気いっぱい!笑いのたえない収録でした。
報告会で、まず感じたのは、プロジェクトをサポートする弘前大学の学生のみなさんの層の厚さです。高校生の活動を精神的にもがっちりと支えつづけていることが感じられました。彼らにとってもメディアと自分との関係、自分と社会との関係を編みなおす機会になっているようでした。同時に、弘前大学の先生や、高校の先生、県で人材育成を担当する方なども、それぞれの立場からプロジェクトを支えており、そこに新たな環がうまれているようでした。

青森放送での今年のプロジェクトの詳細は、こちらのサイトでチェックを!

RABメディアリテラシープロジェクト報告

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(報告:林田真心子)


1/24 和歌山放送ねくすと☆プロジェクト最終報告会

 民放連プロジェクトの助成を受けて、和歌山放送が取り組んできた "ねくすと☆プロジェクト"。ラジオ単営局である和歌山放送が、今のラジオが抱えている課題にしっかりと向き合い、次世代のあり方を構想していこうという意図を込めて、プロジェクトの名前が付けられました。

 活動の大枠としては、県下の高校生たちが、和歌山放送の若手局員のみなさん、および和歌山大学の大学生のサポートを受けつつ、デジタルカメラとICレコーダーを用いて、人から人へと何かを探し訪ねるかたちの取材レポートを重ねるというものでした。参加してくれたのは、県立向陽高校、県立橋本高校、県立和歌山高校の生徒たちで、お互いに学校が離れていたこともあって、学校ごとにチームを組んで5ヶ月間の取材活動をおこないました(各チームの取材テーマはこちら)。そして年末には、取材して採集した音源をもとに短い番組(録音構成)を制作し、合評会をおこないました。

 1月24日(日)の最終報告会は二部構成で、第一部では、年末の合評会でのコメントを踏まえて、制作しなおした番組を再び合評しました。ここでは高校生が主役で、半年間の活動を振り返るとともに、これから放送局でやってみたいことを語り合いました。

 そして第二部は、局員のみなさんが主役。和歌山放送がこのプロジェクトに取り組んだ意義、今後の展望について議論しました。

 僕なりにこの半年を振り返ると、決して事前準備が万端だったとは言えず、若手局員のみなさんの持ち前の明るさ、咄嗟の機転で、無事に乗り切ったという感が強いです(最初の全体会で抱いた印象ですが、その点は最後まで変わりませんでした・・・)。まず、良かったところを挙げておくと、

  1. 圧倒的に風通しがよく、楽しく協力的な協働体制でした。
  2. 活動を通じて、ラジオの未来、放送局の将来を市民と一緒に語る土壌を培うことができ、指導する側も学ぶ、一方的ではない「循環型」のメディアリテラシーの萌芽がみられたように思います。
  3. 多忙な若手局員をサポートしてくれた和歌山大学の学生さんたちも素晴らしく、来年度は主役として新しいプロジェクトに取り組んでもらいたいです。

 しかし課題も残りました。

  1. ウェブのシステムを導入したにも関わらず、ラジオ番組と連動することができず、クロスメディアの社会実験としては不徹底でした。高校生たちがラジオに興味を持ってもらうきっかけとして、ウェブを活用するという意味合いもありますが、それと同時に、ラジオとウェブを連動させることで、放送局として、ラジオに新しい価値を見出すことができないかということを試す機会でもあったのですが。
  2. メディアリテラシーの概念理解(言語化)の機会が希薄でした。(1)と関連しますが、高校生たちの日常に深く根づいているテレビのリテラシーと違い、番組制作による気付きを通じて、ラジオのことを体験的に学ぶということには限界があります。この課題を充分にクリアできなかったといえます。
  3. 若手局員のみなさんが忙しすぎ、和歌山放送の独自性を充分に発揮することができませんでした。高校生の日程調整もたびたび難航し、活動がなかなか前に進まなかったという面もありました。短期集中型のワークショップが、今後さしあたりは局の現状に合っているのではないかと思います。

 最後に告知です。和歌山放送では、2月14日(日)の正午から1時間、このプロジェクトの総括番組を放送するとのこと。和歌山県だけでなく、兵庫、大阪、奈良の一部、四国の一部でも聴くことができるようですので、お近くの方はぜひ。


文責:飯田 豊(福山大学)

12/27 KBC実践 高校生の制作番組 合評会

いよいよ1回目の番組制作発表会です。高校生たちが制作した番組を、互いに聴き合い、意見交換しました。

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司会の水越先生。高校生たちはドキドキ!

民放連の山田さん、テレビ朝日の上野さんもカメラを持ってスタンバイ。

市民メディアアドバイザーの下村さん「今日は放送部のコンテストではなくてキャッチボールだよ!」

合評会では高校生も局員のみなさんも真剣な表情でディスカッションしました。互いに意見や感想を率直に出し合いました。おおいに刺激を受けた生徒達は、これからさらに番組制作を練り上げていきます。(報告:高宮由美子)

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12/21 KBC実践 大濠高校 子どもたちにインタビュー

大濠高校の生徒たちは、福岡市南区で、NPO子ども文化コミュニティのシアターコースに参加している子どもたちや保護者のお母さん方に食物アレルギーについてのインタビューを実施しました。
子どもたちにはアレルギーについて、お母さん方には、「エピネン」「アナフィラキシー」について知っているかどうかを尋ねました。
食物アレルギーの子どものおかあさんから、はじめに用意していたインタビューの質問以外にも、話を聞いていくうちに、症状や、気をつけていること、食生活など次々と新たな質問をしていました。
アレルギーの子どものお母さん方から、「アレルギーがない子どものお母さんからも話を聞くといいよ。」とアドバイスされたり、「逆に質問させて。なぜ、アレルギーの番組を作ろうとしたの?」と尋ねられたり、インタビューをする側とされる側の間に会話のキャッチボールが約1時間近くありました。(報告:高宮由美子)


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12/15 KBC実践 ラジオ収録開始

2009年12月15日(火)、KBCのラジオスタジオで、筑紫女学園高校チームの声の収録が行われました。
■「ダイエット」班
ラジオドラマに登場する天使と悪魔の声の収録が行われました。出演はKBC沖アナウンサー。岩谷ディレクターが収録について説明声のパターンを変えながら調整中の沖アナウンサー。高校生はしっかりと指示していました。収録後の高校生の感想は「順調です!」でした。

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■バイキング班
こちらもスタジオ収録。KBC編成局の早川さんはインタビューに答える人の役。スタジオには局の関係者が集まってきました。

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■番組収録

急遽1月9日オンエアの「おっきーのラジドラ学園」の番組収録もありました。

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今日の活動のまとめとこれからについて説明をうけています。ラジオを聞いたり、ポストイットで整理する宿題も出ました。


一方、同じ日、大濠高校チームも学校の高校放送室で活動。
大濠高校チームのテーマは「アレルギー」。12月8日(火)福岡病院の西間先生にインタビューを実施後、内容の見直しがありドラマからフリートークへ形式が変更。伝えたいことや構成はインタビューを通して印象に残ったことや知識として学んだことが中心により具体的になっていました。また、インタビュー実施後、アレルギーの認知度について校内アンケートを実施、集計結果を出していました。番組づくりの参考にKBCラジオ制作の教養番組をダウンロードしたものや、ラジオ番組の紹介がありました。(報告:高宮由美子)

12/8 KBCメディアリテラシー実践報告 いよいよ取材に! 

本年度の民放連メディアリテラシープロジェクト参加局である九州朝日放送(KBC)。参加している大濠高校チームは、12月8日、アレルギー専門の福岡病院名誉院長の西間先生へのインタビューを行いました。チームメンバーの8人中、4人が新型インフルエンザ発症ということで4人での実施となりました。

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西間先生は「生き残った4人か。」と冗談を言いながら登場。先生ご自身が書かれた食物アレルギーの冊子を用意してくださってました。「これを読んだらわかるからインタビューはしなくていいよ。」と、これまた冗談連発。ハトが豆鉄砲をくらったような顔をしている高校生に「それではさみしいね。」と、笑って声かけ、パワーポイントでアレルギー全般について講義してくださいました。とてもわかりやすい講義でした。この間のやりとりで高校生たちは西間先生にぐっとひきつけられたようでした。

その後、高校生がインタビューしながら会話がすすんでいきました。西間先生のお人柄が高校生の緊張や心を開かせていくみたいで、メモに用意した質問以外にも、自分が講義を聞いて感じたことや他にも気づいたことを4人とも自ら聞いてました。
西間先生の話がわかりやすく、たとえ話や表情がおもしろく、笑い声や笑顔が広がるひとときでした。終了後、KBCラジオの酒井さんがインタビューしてみてどうだったかを聞いてましたが、4人の高校生は一様に「よかった。」と、「変えないといけないところがある。」と一致した意見を交わしていました。

大濠高校の場合、8人で番組づくりをしており、意見を一致させることが難しく、企画内容に納得できないまま進行している課題がありました。新型インフル発症で、8人中4人の参加になったわけですが、その4人が、このインタビューを体験して一致した意見や、実際に聞いてみないと気づかなかった思い込みに気づけたなどの学びがあったことは、今回欠席した4人も含めて、これからの大濠チームの番組づくりにプラスになることと思います。

翌日、西間先生から、たまたま知り合いでもあった私宛に、こうした取り組みに対して賛同と、今後も何かあったら協力してくださるとのメールをいただき、とてもうれしかったです。

このプロジェクトは単に番組づくりが目的ではなく、番組作りを通して様々な学びや地域や社会とのつながりをつくっていくことも大切にしているのですが、そのことを実感できる実践でした。(報告:高宮由美子)

12/2 ろっぽん「大人のためのメディアリテラシー入門」報告

 ろっぽんプロジェクトでは、10月から約3ヶ月間、東京都中央区で区民カレッジ・まなび講座「大人のためのメディアリテラシー入門]を開催しました。
 参加されたのは50歳代を中心とした約30人の中央区民のみなさん。テレビ朝日の局員の方といっしょになって、「テレビって何だろう?」と改めて考えたり、自分たちが長年親しんだ町を見つめなおすメディア・リテラシーワークショップが行われました。
 最終的には、参加された皆さんで、「フリップ」を使った番組づくりに挑戦!テーマは、中央区の魅力の紹介。中には銀座に30年以上住んでいる方や、築地や日本橋など中央区の名勝を知り尽くした方も多数おられ、"テレビ"では紹介されないような知る人ぞ知る穴場や、長年親しんでいる住民の方々だからこそ発見できる視点がたくさん浮かび上がりました。


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この写真は12月2日に行われた最終回の「発表会」の様子です。(報告:林田真心子)

11/23 和歌山放送ラジオまつり --ねくすと☆プロジェクトがパネル展示

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 この日の全体会は、風邪やインフルエンザ、中間試験の影響で、参加者は少なめ少数。しかも、ほとんどの局員はラジオまつりというイベントに出払っていて不在。したがって午前中のワークショップは、僕が全体を仕切らせてもらい、チーム(高校)ごとの取材活動を振り返るとともに、これからの展開について議論しました。

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 午後はラジオまつりが開かれている和歌山城公園に移動し、みんなで見学しました。会場ではねくすと☆プロジェクトのパネルも展示されていました。高校生のみなさんは長時間、生放送ブースを熱心に見学していたそうです(あまりの人の多さで、会場に着くや、すぐにはぐれてしまいました・・・)。

 後日チームごとにミーティングを開いて、さらに議論を重ねた結果、チームTKS(県立向陽高等学校)は、ネガティブなイメージを持たれがちな和歌山について、インタビューとアンケートを織りまぜて、その深層を探ることになりました。チームBBHS(県立橋本高等学校)は、地元である高野山のことをもっと知りたい!という動機から、高野山を訪れる外国人と日本人の目的を対比してみようということになりました。チームFLOWER(県立和歌山高等学校)は、和歌山の若者の離県率が非常に高いことに着目し、一度は和歌山を離れて地元に戻ってきた大人(=高校の教師)と、和歌山から出たいと思っている若者(高校生)の意見を、取材を通じて交換することを試みることになりました。

 なお、和歌山放送ねくすと☆プロジェクトの展開については、プロジェクトメンバーの一人である中川智美さんの冠番組「中川智美 マイペースGO ON」で随時紹介されています。また、JST(科学技術振興機構)のCREST研究「メディア・エクスプリモ」の支援による「つながりビューア」によって、取材の経緯をウェブ上で閲覧することが可能です。どうぞご覧下さい。


文責:飯田 豊(福山大学)

11/10 KBC実践 企画をつめる合同ワークショップ開催

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第3回の合同ワークショップで大濠高校、筑紫女学園中学・高等学校の両校の各チームは、「アレルギー」「ダイエット」「バイキング」のテーマで企画を発表、ディスカッションしました。その後、各校に持ち帰り企画を見直しました。

今回は東京から民放連メディアリテラシープロジェクト・アドバイザーで市民ディレクターの下村健一さんを迎えて、企画についてのレクチャーや高校生への質問があり、その後、チームごとに企画のつめをしました。

下村さんは番組制作において高校生と放送局員では、どんな力がどちらの方が優れているのかを感性、技術などの項目をスコアカードでわかりやすく説明、高校生でないとつくれない作品づくりをしてほしいとのエールを高校生に送りました。また、企画を考えるうえで「ぼんやり」していることを「くっきり」させること、それを自分達で考えつくっていくことが大事であるという話をしました。これらのことは、高校生だけでなく、同時に放送局員に対してもメディアリテラシーの活動として子どもたちと番組制作をしていくうえでの関わるスタンスのアドバイスにもなったことと思います。(報告:高宮由美子)

11/1 KBC「電波メディアの原点を探ろう」ラジオ作りワークショップ報告

 KBCのメディアリテラシー実践プロジェクト。11月1日には「電波メディアの原点を探ろう~ラジオ番組制作プロジェクト~ラジオをつくって、きいてみよう!」が開催されました。
 
■第1部・・・ラジオ作りワークショップ
小学生親子、中学生・高校生それぞれがラジオキットをつかってラジオづくりに挑戦。
配線図とにらめっこしながら四苦八苦。初めてのハンダ付けなどなかなか作業は進まず、それでも真剣に(必死に)取り組みました。

■第2部・・・番組の企画発表とディスカッション テーマ「食べる」
アレルギーやバイキング、ダイエットなどそれぞれのテーマについて
グループディスカッションしました。 (報告:高宮由美子)

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9/6 KTS鹿児島テレビ「夏休みテレビジャック」報告

鹿児島テレビ(KTS)では、2009年度の民放連メディア・リテラシープロジェクトで、唯一の「テレビ局」での実践であるだけでなく、これからのメディア・リテラシー実践のあり方を考えるうえで、いくつか大事な試みがなされました。

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多くの局が、特定の学校との連携で、数か月にわたっての実践計画を立てるところ、KTSでは短期の、しかも完全なる公募という形式を採用しました。その背景には、「メディア・リテラシー活動に関する事前の実績もなく、また地域の諸機関との関係の薄い放送局でもプロジェクト成果を上げるためにはどのようにしたらよいか」。さらには、局内理解や継続のために「メディア・リテラシーを放送局の本業の中に、どのように位置づけたらよいか」という真摯な問題意識がありました----短期・公募は、そうした状況の中で意図的に選ばれた形式でした。
短期の場合は、どうしても「番組制作」を学ぶことに止まり、「メディア・リテラシー」の獲得にまで至らずに終わってしまうのではないかとの危惧があったのも事実です。KTSは、そうしたリスクを払拭し、さらに実践の新しい可能性を開くために、長い時間をかけ、綿密な準備を行いました。

特筆すべきは・・・。
・プロジェクトそのものを「広報活動」の一環として位置づけ、「メディアを学ぶ」機会に止まらず、放送局と地元の人々との新たな関係作りを計る活動と考えた。
・報道、制作に偏らず、幅広いセクションから、プロジェクトの成功に具体的に寄与するメンバーを集めた(アナウンサー、広報がプロジェクト・リーダーを務める。美術担当や管理部門の積極的参加など)。
・地元中高校、教育機関、さらには応募者家族へのきめ細かい対応とコミュニケーション。応募者多数で、お断りした子どもたちへのフォローなど。
・実践期間中、子どもたちが「苦楽しさ」を、飽きたり疲れたりせず、濃い密度で体験できるよう、環境づくりや演出に特に留意した(さまざまな道具づくりなど)。
・プログラムの連携、チーム編成(高校生と中学生を混ぜない)や地元大学生スタッフの役割など、短期間で効果を上げられるように、各々の狙いを明確にし、対応の検討を行った。

以下は、民放連から委託決定から終了までの経過です。

3月18日(水) 民放連よりKTSに委託決定連絡
4月 8日(水) 民放連メディアリテラシープロジェクト打ち合わせ
5月 1日(金) プロジェクトチーム立ち上げ(12名)第1回ミーティング
5月11日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
5月18日(月) プロジェクトチームミーティング(午後4時〜)
5月19日(火) 社内講演会(午前11時〜)
5月25日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
5月下旬 告知スポット制作、募集チラシ製作
6月 1日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
6月 5日(金) 「KTS夏休みテレビジャック」公募開始(スポット、HPなど)
6月 8日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
6月中旬 市内近郊中学高校へのチラシ郵送、持参
市教委、県教委、鹿児島大学などへプロジェクト説明
6月15日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
6月22日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
6月29日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
6月30日(火) 公募締め切り(応募者66人...中学生47人、高校生19人)
7月 3日(金) 参加者決定(4チーム19人)*応募動機等で決定
7月 6日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
7月11日(土) プロジェクトチームミーティング(午後1時〜)
サポート大学生6名交え、打ち合わせ
7月13日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
7月23日(木) プロジェクトチーム、砂川、水島前日打ち合わせ(午後6時〜)
7月24日(金) 夏休みテレビジャック、1日目(オリエンテーション、社内見学)
4チーム「喜怒哀楽」「BCC☆GIRLS」「さよおねえさんと愉快な仲間たち」
「女子高生ぽよぴよ5」に決定。テーマ「元気」を感じる写真を撮って次回持参の宿題を出す。
7月27日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
7月31日(金) プロジェクトチーム前日打合わせ<編集の基本を学ぶ>(午後4時〜)
7月31日(金) メル・プラッツ公開研究会(民放連中間報告会)大阪
8月 1日(土) 夏休みテレビジャック2日目(撮影、編集練習など)
8月 2日(日) 夏休みテレビジャック3日目(企画、ロケハン、構成など)
8月 3日(月) プロジェクトチームミーティング(午後7時〜)
8月 4日(火) 夏休みテレビジャック4日目(取材)
8月 5日(水) 夏休みテレビジャック5日目(取材、編集)
8月 6日(木) 夏休みテレビジャック6日目(編集、試写会、終了式)
8月23日(日) 1日だけのテレビ体感ツアー実施(フォロー、6人参加)
8月31日(月) 特番「KTS夏休みテレビジャック」放送
9月 6日(日) プチ同窓会(合評会)開催(午後1時〜)
生徒17人(2人欠席...病欠等)保護者26人サポート大学生5人出席

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綿密に組み立てたプログラムではありましたが、テーマ「元気」がやや抽象的で子ども
たちが苦労したこと、二日目がやや詰め込みすぎだったこと、始めのアイスブレーキン
グから制作企画への連動があまりうまく機能しなかったことなど、課題も残りました。一番、KTSのプロジェクトメンバーが悩み、議論を重ねたことは、自分たちが子どもたちに「教える」ことと、子どもたちの自発的な「気づき・学び」を促すために「介入」することの違い。その背景には、テレビの視聴者である「子どもたち」が、現在の放送局にとっていかに遠い存在であったか、という切実な事実がありました。鹿児島は、近くにマス&コミュのメンバーがおらず、密着したフォローが距離的に困難な状況ではありましたが、毎回、訪鹿のたびに、実践そのものだけでなく、地域放送局の切実な状況についてメンバーと語りあい、そうした環境の中で「メディア・リテシー」をいかに位置付けていくか、かなり深い議論ができたことが収穫でした。KTSの実践は、その意味で、これからの地域放送局の実践のあり方を考える大きなステップになったのではないかと思います。 (文責:水島久光)

9/20 KBCダンス&ランチパーティワークショップ報告

KBCラジオと大濠高校、筑紫女学園高校が参加する福岡でのプロジェクト、着々と進んでいます!9月にはダンスと「食」を織り交ぜたユニークなワークショップをKBC(九州朝日放送)で開催しました。

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高校生に小学生が名刺の作り方を教えてスタート

 

 

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目をとじて、ぶつからないようにウオーキングしたり、「後だしじゃんけん」でアイスブレーキング

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みんなでダンス!

かっこよくきまったばい!

 

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みんなで持ち寄ったランチで超豪華なパーティ!

高校生も手作りのお菓子や巻き寿司(なんと男子)をつくってきました。

 

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食事の後は、番組のテーマ案でもある「食」について話し合いました。

 

  

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最後はおっきーこと沖繁義アナウンサーの司会で発表会。

(報告:高宮由美子)

9/26 和歌山放送ねくすと☆プロジェクト 各チーム、取材に奮闘中!

 9月25日(金)の夕方、和歌山に到着。

 この日、「和歌山放送ネクスト☆プロジェクト」に参加している高校のひとつ、和歌山県立和歌山高等学校を訪問しました。JR和歌山駅から各駅停車で4駅、紀伊小倉駅から徒歩15分。WBS0925.JPG

 プロジェクトに取り組んでいる3名の高校生は放課後の校舎で、和歌山放送の花井歩高ディレクターのサポートのもと、先生や友だちに対してインタビュー取材を敢行。チーム共通の取材テーマは、「高校生による"これぞ!和歌山"発見の旅」。つまり、「あなたが『和歌山』ときいて思い浮かべるのは何ですか?」といったQ&A形式の応答をおこない、語りのリレーを編んでいきます。

 ICレコーダーとデジタルカメラの使い方にはあっという間に慣れたものの、話をすることに意識を集中してしまうと、相手に提示するスケッチブックや回答を記入する用紙がすぐにゴチャゴチャになってしまい、段取りに苦戦している様子。生徒会室で夜7時過ぎまで練習は続きました。翌日はいよいよ街頭で取材です。


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 翌26日(土)の午後、和歌山放送本社の会議室にて、3度目の全体会が開催されました。ワークショップの前半は、これまでチームごとにおこなってきた取材活動の成果を発表するとともに、良いところと悪いところをスケッチブックに書き出して振り返り、今後の改善に向けてアイデア交換をおこないました。WBS0926-3.JPG

 そして後半は、JR和歌山駅前のロータリーに移動して、街頭インタビューの実践。僕はあいにく、別の仕事があったため、途中で離脱しなければならなかったのですが、活動に参加している高校生や大学生のみなさんの雰囲気はとてもよく、街頭インタビューも物怖じすることなく、しっかりと取り組んでくれています。
 高校生たちが採集したインタビュー音源と写真は、今後すべてウェブサイトに掲載し、その経過を含めてラジオ番組のなかで紹介していきます。ご期待下さい。


文責:飯田 豊(福山大学)

6/29 和歌山WBSのML実践プロジェクト始動!

 この春、5月15日(金)と6月29日(月)の二回、境真理子さん(桃山学院大学)、沼晃介さん(東京大学)、飯田豊(福山大学)の3名で、和歌山放送(WBS)を訪問させていただきました。今年度、日本民間放送連盟のメディアリテラシー実践プロジェクトに取り組むことになった和歌山放送では、編成制作部の花井歩高さんを軸に、さっそくプロジェクトチームが編制され、5月にはチーム全体の顔合わせをおこない、6月末は嵐の中、30代以下の若手局員の方々と会合。
 二度の訪問では、和歌山放送がこれから試みようとしているラジオ・リテラシーの実践について、企画を具体化させるための議論というよりも、このプロジェクトのそもそもの意義、その先の可能性といったことがらを繰り返し確認しながら、アイデアの交換をおこないました。南海放送で昨年度おこなわれたラジオ実践の成果を受けて、和歌山放送においても以下のふたつを、活動の基本的な目的と考えています。

  1. 高校生たちが、ウェブサイトやケータイをクロスメディア的に活用し、放送局の人々のサポートを得つつ、あるテーマのもとに人々の声を聞き、音源を手に入れ、番組を構成し、マイクの前で語り、リスナーのコミュニティの生み出すことを体験することを通じて、デジタル時代のラジオというメディアの課題を批判的に吟味し、その可能性を実践的に体感すること。さらに、そのことを通じて、地域の多様性や人間のあり方など、ラジオを通して見えてくる社会の諸相についての認識を深めること。
  2. 放送局員が、若い高校生たちとともに、クロスメディア的な番組づくりを経験することを通じて、若者のリアリティを体感するとともに、日常化した業務を新たな角度からとらえなおし、批判的に吟味し、ラジオというメディアの課題と可能性を改めて意識しなおすこと。さらに、そのことを通じて、デジタル時代のローカル民放局のあり方についての認識を深めること。

 活動の大枠として、高校生たちが、放送局員あるいは大学生と協働して、あるテーマについてラジオで広く県下に呼びかけつつ、デジタルカメラとICレコーダーを用いて、人から人へと何かを探し訪ねるかたちの取材レポートを重ねる、という流れを思い描いています。その成果は逐次ウェブサイトにアップされ、リスナーが閲覧することができるようにします。そのうえで、ウェブサイトを閲覧しつつラジオを聴いてくれているリスナーを前提にしたコーナーを、生放送の中で(あくまで実験的に)設けることができれば、望ましいのではないでしょうか。

 現在、活動に参加してくれる高校生と大学生がようやく確定しつつあり、企画のさらなる具体化を進めているところです。どうぞご期待下さい。
 そして今週末、関西大学心斎橋オフィスで開催される「民放連メディアリテラシープロジェクト・セミナー」(第14回メル・プラッツ公開研究会)に、活動の企画書を携えて参加します。ご参加下さる方々と意見交換ができることを楽しみにしております。

(文責:飯田豊)

2008年10月、初顔合わせ ―南海放送実践レポート(1)

 2008年10月、南海放送ラジオセンターが取り組んでいる民放連メディアリテラシー実践プロジェクトが、具体的に始動しました。当初は他の実施局と同じように、ワークショップを軸とした番組制作活動が想定されていましたが、ラジオに対する子どもたちの関心が薄い状況で、いきなり番組づくりを体験するというのは何か足りないということで、これまでにないタイプの実践を展開することになりました。
 プロジェクトの名称は、「マホラマ。--愛媛のワカモノ☆コミュニティ」。既に書いたように、ケータイとウェブサイトを積極的に活用しつつ、ラジオにしかできないことを仕掛けていこうというのがねらいです。もう少し踏み込んで言えば、次のような目標を設定しました。

  1. 高校生たちが、ケータイやウェブサイトをクロスメディア的に用いつつ、放送局のみなさんのサポートを得つつ、あるテーマのもとに地域の人びとの声を聞き、音源を手に入れ、番組を構成し、マイクの前で語り、リスナーのコミュニティの生み出すことを体験することを通じて、デジタル時代のラジオというメディアの課題を批判的に吟味し、その可能性を実践的に体感する。さらに、そのことを通じて、地域の多様性や人間のあり方など、ラジオを通して見えてくる社会の諸相についての認識を深める。
  2. 放送局のみなさんが、若い高校生たちとともに、クロスメディア的な番組づくりを経験することを通じて、若者のリアリティを体感するとともに、日常化した業務を新たな角度からとらえなおし、批判的に吟味し、ラジオというメディアの課題と可能性を改めて意識しなおす。さらに、そのことを通じて、デジタル時代のローカル民放局のあり方についての認識を深める。

 これを実現するために、水越研究室が民放連プロジェクトとは別に進めているメディア・エクスプリモ(独立法人科学技術振興機構(JST)のCREST研究の一つ)が研究の一環として生み出した「ケータイ・トレール」を、民放連プロジェクトで実装するというかたちをとることになりました。メディア・エクスプリモとしては、その成果をラジオにおいて実装し、広く社会実験をおこなうことになります。

 10月5日(土)は、このプロジェクトに参加する高校生たちとの初顔合わせでした。その前日に水越伸さん(東京大学大学院情報学環)、沼晃介さん(東京大学先端科学技術研究センター)、飯田豊(福山大学)の3名で松山入りし、南海放送の山内美帆子さん、平田瑛子さんと、これからの方向性に関する打ち合わせをおこないました。

ws1-2.jpg そして、初顔合わせ当日には、愛媛県立伊予高等学校愛媛県立伊予農業高等学校、愛媛大学農学部附属農業高等学校(今年度より愛媛大学附属高等学校)、愛媛県立松山商業高等学校新田青雲高等学校の高校生たち、合計14名が南海放送を訪れました。山内さんと平田さんたちが、街なかでのスカウト活動、高校訪問、ウェブサイトでの公募など、さまざまな方法で声かけをおこない、それに応えてくれたみなさんです。高校生たちを迎えたのは、局員の方々だけでなく、普段から局で内勤のアルバイトをしている大学生のみなさん。4つのグループに分かれた高校生たちに一人ずつ付き添い、これからの活動をサポートしてくれる実に心強い存在です。
ws1-4.jpg まず、飯田が民放連プロジェクトの主旨を少しだけ説明させていただき、当日の朝に松山にいらっしゃった駒谷真美さん(昭和女子大学)が、メディアリテラシーに関する事前アンケートと個別インタビューを実施しました。
 この日に実施したワークショップは、(1)ケータイを使った自己紹介ムービーの撮影と鑑賞、(2)局内見学のなかで「イメージと同じ」「イメージと違う」と感じた写真をグループごとに撮影し、お互いに発表し合う、というものでした。
 (1)は今後の活動に関連する、準備運動的なワークショップ。会場が賑やかだったため、うまく声が拾えなかったり、機種によって画質が違っていたりということがありましたが、ケータイでどういったムービーが撮れるのかということを体験的に理解することができました。みんなが撮影したムービーのデータをコンピュータに保存し、プロジェクタでいっせいに投影した様子は圧巻でした。
 (2)は似たような試みを今年、富山チューリップテレビ岡山放送でも実施しており、初顔合わせの会合で局内見学と併せておこなうのに適しているワークショップです(したがって、ここでは詳しい説明を省略します)。事前の計画には無かったのですが、案内役の山下泰則さん、戒田節子さんのはからいで、ラジオスタジオの見学のさい、生放送中の番組に高校生たちが飛び入りで出演するという体験もしました。そういった即興ができる柔軟さや軽快さがラジオの魅力である一方、放送に声を乗せるということは社会的責任がともなう営みだということも、高校生たちに身をもって学んでほしいと思います。

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ws1-12.jpg 会合の最後、高校生たちにダイヤル式のポケットラジオがプレゼントされ、みんなでチューニングをしてみました。普段からラジオを聴いているという人は、ごく少数でした。ダイヤルをひねってチューニングをするのは、どうやら高校生たちにとって初めての経験のようです。
 南海放送が取り組む民放連プロジェクトは、毎週日曜夜11時から1時間放送される「1116 night school 第一マホラマ。学園」という番組のなかで、継続的に紹介されることになります。プロジェクトに参加するために集まった高校生たちは、この番組では「生徒会(ユース)」と呼ばれており、ちょうど初顔合わせの日の夜が最初の放送でした。初MCの現役女子大生マリィーさんが「新任英語教師」、ベテランMCの藤田晴彦さんが「教頭先生」、プロジェクトをサポートしてくれる大学生たちが「教育実習生」、そしてディレクターの平田瑛子さんが「学園長」という位置づけ。中高生のリスナーが学園の「生徒」ということなので、その他のリスナーはメール投稿のさい、「保護者」もしくは「PTA」と名乗るルールになっているそうです。
 この番組自体と民放連プロジェクトとは、成り立ちの経緯からして互いに独立しているものの、ある部分で重なっているという難しい関係にあります。この両方を軌道に乗せるための苦労は大変なものですが、高校生のみなさんがラジオに関するメディアリテラシーを総合的に学ぶにあたって、そして局のみなさんがラジオの新しい価値を模索するにあたって、とても豊饒な土壌が整ったといえるのではないかと思います。

(文責:飯田豊/福山大学)

チューリップテレビ、その後・・・

 寒中お見舞い申し上げますです。
 チューリップテレビのメディア・リテラシー実践、報告がしばらく間がいてしまいすみませんでした。最後の報告が9月なかばで終わってましたぁ。

 その後・・・。チューリップテレビでは夏の間に3つの高校生チームが制作したビデオ作品を9月27日(土)、富山大学での試写会において見せ合い、批評をし合いました。率直に言えばこの段階でのビデオ作品で、過去の実践局の最終作品に近い中身ではあったのですが、ここでもう一度「批評と表現のらせん」を一回しして上昇させようと考えた次第です。高校生たちは、あれこれいわれてそれなりにくやしい思いもし、刺激にもなったとことと思います。

 10月25日(土)は砺波市美術館において、9月の批評を踏まえて各グループが作り直した最終作品の上映会と意見交換をする最終報告会でした。ここには砺波高校、福野高校の高校生、先生方、これまでに取材に協力いただいた氷見市久目地区のみなさん、高校生のご父兄のみなさん、テレビ朝日、テレビ東京、岡山放送の局員の方々、チューリップテレビの実践チーム、日本民間放送連盟番組部の関係者等、大勢の人が集まり、一種のフェスティバル的な状況の中で進めました。司会進行はチューリップテレビの荒木さんと水越が担当しました。

 いろいろ印象深いことがあったのですが、なによりも高校生たちの作品が9月から格段によくなっていたことには舌を巻きました。このプロジェクトでは作品の善し悪しは一番の課題ではなく、作品をつくるプロセスで送り手と受け手がいかにメディア・リテラシーを学ぶかということが課題ではあるわけですが、その観点からしても構成がとてもよく考え直されているものだと思われました。これは何度もつくってみる、「批評と表現のらせん」を何度も回して上昇させていくということを愚直にやることがどれだけ重要かということが実証された機会だったといえると思います。

 11月24日(月)、チューリップテレビでは3チームの作品を含めたメディア・リテラシー・プロジェクトの総集編的番組、「テレビノミカタ:泣いた!笑った!つまずいた!高校生113日の記録」をオンエアしました。僕も見せてもらいましたが、高校生の奮闘だけではなく、チューリップテレビの局員の葛藤、悩みなども、ある意味で平等に描かれており、とても気持ちのよい番組だったです。そして3月に再放送が決定したとのこと。乞うご期待ください。

 富山の関係者のみなさま、あらためて大変お疲れさまでした。そしてありがとうございました。さらにこれからもどうかよろしくお願いいたします。こうした活動を続けていくようにしましょう!
 

9/15 実践のふり返り 岡山放送で合評会開催

PICT2446.jpgPICT2436.jpg 2008年9月15日、岡山放送で民放連メディアリテラシー実践プロジェクトの合評会が行われました。今回の実践メンバーの岡山後楽館と高松工芸の高校生、岡山放送局のみなさん、さらに高校生のご両親や先生、以前民放連プロジェクトに参加した放送局の方らも参加されました。Mass & Communicationプロジェクトのメンバーからは水越さん、飯田さん、駒谷さん、土屋が出席しました。

 今回の合評会は、関係者が一同に会して活動をふり返り、それぞれ得た「気づき」を共有する、という目的で開催されました。

 すでにお伝えしてきたように岡山放送では、7月13日の顔合わせの会で本格的に活動をスタートさせました( 「7/13 岡山放送(OHK) High School TV Camp 初顔合わせ!」 )。その後7月末に、岡山と香川、2地域間のイメージ交換ワークショップを実施、8月に入り番組企画、取材、撮影、編集と集中的に制作を進めました。8月26日には岡山放送の情報番組「温☆時間」に高校生が生出演、完成作品を放送しました。

PICT2353.jpgPICT2358.jpg 高橋編成局長による「プロジェクトへの御礼」の挨拶で始まった合評会は大きく2つのパートに分かれ、前半は作品を上映した後で高校生相互の意見交換を行いました。後半では司会を私と飯田さんが引き受け、実践活動全体のふり返りと今後の展望について、高校生、局のみなさんに発表してもらいました。

 高校生が制作したのは3分間のミニ番組、テーマは以下の通りです。
岡山後楽館高校A班「ぼっけぇあふれとるが桃太郎」
岡山後楽館高校B班「ぼっけぇ晴れとるが岡山」
高松工芸高校A班「香川のローカルアート」
高松工芸高校B班「香川の家庭のうどん」
(これらの作品は岡山放送のウェブサイトから見ることができます。 http://www.ohk.co.jp/highschool/index.html

PICT2370.jpgPICT2376.jpg どのチームも、その前に実施したイメージ交換ワークショップに基づいてテーマを立てました。岡山は香川、香川は岡山、相手の高校生が模造紙に描いた自分の県のイメージに違和感や少なからずのショックを覚え、それがテーマの下敷きになっています。「UDON」ばかりが強調された香川の高校生は、身の回りのアートや多様に根付く家庭のうどんをテーマに番組を作ることにしました。「桃太郎」や「晴れの国」という県のPRイメージに疑問を投げかけられた岡山の高校生は、その検証番組を作ることにしました。

 それぞれのチームは自分たちの作品を上映した後で「インタビューになかなか答えてもらえなかった」「作るのと見ているのとでは違う」「高校生らしさを出そうとした」など制作に関する自分たちの感想を述べ、相手の県の高校生から、映像に対する質問や「取り上げられていた場所に行ってみたい」「イメージを改めた」などのコメントを受けました。PICT2379.jpgまた、高校生と番組づくりに取り組んだ局員一人ひとりから「想像以上の早さで次々と新しいことを吸収して驚いた」「取材先の選び方が新鮮だった」「教えてはいけないと言われる中、どうヒントを出せばいいか戸惑った」「社外の人と接する貴重な機会となった」といった感想が語られました。

 後半には、放送局が制作しオンエアした本実践の記録番組を視聴しながら、完成した作品そのものではなく、活動全体のふり返りを行うよう試みました。岡山放送ではこの日までに、最初の顔合わせ時の局内撮影ワークショップ、次のイメージ交換ワークショップの模様、高校生による完成作品の発表、という3本の企画を順次「温☆時間」の中で放送し、また、高松工芸高校の制作過程を追ったドキュメントを夕方の「スーパーニュース」の中で放送済みでした。議論では、これらの番組制作を担当した局の方の思いや、高校生の作品がやや縮められてオンエアされたことに対する高校生の意見も述べられました。

PICT2404.jpg さらに、今後のメディアリテラシー実践に向けて「やってみたいこと」もしくは自分たちの経験をふまえた「提案」を高校生、局員の方々から発表してもらいました。高校生からは「もっと長い番組作りをしてみたい」「全国共通テーマでやってみてはどうか」「他のテーマでも制作してみたい」と意欲あふれる意見が出ました。中には「真実を伝える」「地域の人が理解して楽しめる」というもっと議論を掘り下げられれば、と時間の足りないことが惜しまれる意見もありました。

PICT2422.jpg 局のみなさんからは「年齢層を広げる」「学生と高齢者と一緒に行ってみる」「番組コーナー化」といった発展的な意見もあがれば、「若手増員」「参加社員の広がり」と体制の充実を求める声もあがりました。「制作の途中、随所随所でメディアリテラシーの学びの確認を行う」という実践を深化させていくアイディアも出ました。高橋局長からは、無編集の高校生の映像を流すこともふまえた実践の総括番組を作りたい、という意向が伝えられました。

PICT2427.jpg 会は当日出席下さった関係者の方からコメントをいただいて終わりました。水越さんは、高校生の作品もオンエアされた番組も実践の趣旨をふまえていて良かった、とコメントした上で、富山チューリップテレビの実践と比較しながら、今回の岡山実践は時間がやや足りず道半ばな面があり、一連の活動をもう1周行うととても良くなる、例えば高校生の作品の中に「きび団子」ばかりを意図的に強調するような編集があったが、それが果たして良いのか議論を重ねた上で番組作りを行うことが大事である、と述べ、こうすれば良かった、など足りなく感じるところを次につなげていくことが大切、と話しました。また、民放連プロジェクトでは高校生の制作番組を編集することなくオンエアする約束となっていることも指摘されました。

●岡山放送の実践概要......地域イメージを組み換える

PICT2391.jpg 民放連のメディアリテラシー実践プロジェクトでは、「送り手」と「受け手」という異なる立場の放送局員と高校生が共にテレビ番組を制作してきました。その過程で生じる意識や考え方のずれ、葛藤など、一種の異文化コミュニケーションを通じて、参加者一人ひとりが自分の中の「常識」や「ステレオタイプ」を見つめ、あたり前となっている今の「テレビのあり方」を捉え直すことを目指します。

 今回の実践で特にフォーカスされたのが「地域イメージ」です。地域イメージはともすると紋切り型のステレオタイプな像が定着しがちです。それは日常的にテレビなどのメディアによって媒介され、再生産されています。そうしたイメージは地域PRのための戦略として積極的にうち出される場合もありますが、それがガチガチに固定されてしまうと、偏った見方を助長してしまったり、地域に根付く多様性やその他の多くの表現の可能性を潰してしまったりしかねません。

okayama1.jpgokayama2.jpg 岡山放送は、岡山県だけでなく四国の香川県もカバーし、2県にまたがるユニークな放送エリアを抱えています。そこで、今回の実践では、その特性を活かして、岡山、香川の高校生が相互に交流しつつ番組を制作し、自分たちの住む地域のイメージを見つめ直す実践となりました。テレビ局の方々は、単純に直接番組作りのノウハウを教えるのではなく、高校生の番組制作をサポートし、高校生が「イメージの組み換え」を行っていけるよう、ファシリテーター役を担いました。

kagawa1.jpgkagawa2.jpg こうした目的をふまえ、番組制作に入る前には、岡山、香川の高校生がお互いに相手の地域のイメージを描き、交換するワークショップを行いました。なお、この「地域イメージの組み換え」をテーマとする実践は、2002年度に行った民放連プロジェクトの福岡実践を雛形としたものです。また、イメージ交換のワークショップは「ローカルの不思議」プロジェクトのイメージマップづくりの手法を活用させていただきました。

 放送局員のみなさんは日常業務に追われる中で、また、高校生のみなさんは学校の課題をこなす中で、なんとか時間をやりくりし、実践に取り組まれました。さぞ負担も大きく、大変な実践だったろうと思いますが、一方で私が活動に立ち会う中で印象に残ったのは、高校生も放送局の方も気負いすぎず、肩の力を抜いて、生き生きと実に楽しそうに取り組んでいた姿でした。それが見ていて楽しくなる、思わず笑みのこぼれる作品を生みだす力になったと思います。

 水越さんが指摘されていた「次へ」の積み残しとしては、今回の実践は夏休みという限られた時間の中で行われたため、高校生は他者がもたらす「メディアに媒介された地域イメージ」には批判的な眼差しを向けることができましたが、それを受けて制作した自分の作品に対して同様の批判の眼を向ける機会を充分に持ち得なかったことがあげられると思います。他者だけでなく自己の送り出す「メディアが媒介するイメージ」に気づき、その操作性を自覚しつつ制作に取り組めること、それが責任を伴った「表現する」という行為であり、新しい表現を社会へと拓いていくためのメディアリテラシーの大切な素養となるでしょう。ぜひ今回の実践が次のメディアリテラシー活動のステージへとつながっていけばと思います。

(執筆:土屋祐子 執筆協力:飯田豊、水越伸)

8/30 チューリップ第7回 番組テーマを討議!

 チューリップテレビは予行演習的なワークショップを終え、ついに本番の番組制作に突入です。2008年8月30日(土)チューリップテレビに高校生たちが集まり、番組テーマの討議をおこないました。そのレポートです。

■活動後半に突入!高校生が番組テーマを討議
 活動後半の番組づくりに向けた全体会議を開きました。秋に放送する1時間の番組に向けて、取材テーマを決めることが会議の目的。高校生たちがどれだけ主体的に発言し取り組むか、そして我々がその環境作りをできるかどうか・・・。前半のワークショップの経験を生かせるかどうか正念場です。
 あらかじめ高校生には、「当日一人ずつ全員に企画プレゼンしてもらいます」と、事前に携帯メールで通知しておきました。コアメンバーの間では、「不都合な真実」「ここを変えたい」などの大テーマを設定した上で考えてもらおうという意見もあり、長時間にわたって話し合いましたが、最終的に枠をはめずに考えてもらうことがこの活動の趣旨に沿うということになりました。
 生徒たちがどんなことを考えているのか?
 いったどんなアイディアが出てくるのか・・・。正直不安な気持ちもありました。

全体会議.JPG

■高校生が持ち寄ったテーマは・・・
・「富山の路面電車からの風景」"世界の車窓のようなタッチでやってみたい"
・「富山の特産の知名度って」"知られているのは氷見の寒ブリ、立山ぐらいでしかないのは悲しい..."
・「グランドホッケー」"地元小矢部市のお家芸ホッケーがプレーヤー不足で危機・・・。自分も選手だったから、面白さを伝えて子供たちの数を増やしたい"
・「高校文化祭と合併」"学園祭が近々ある。市町村合併で自分たちの高校が統廃合されるという噂もあり、どうなるかわからない。私たちも、ここに入ってくる中学生も知りたい。徹底取材したい"

 などなど。
 「グルメや店紹介ばっかりだったらどうする?」といった我々の懸念(?)をはねかえし、社会派タッチのものや"へぇーっ"と感心するテーマが出てきました。イマドキの高校生、なかなかやりますね!

■これら個々のプレゼンについては、高校生間の意見・質問コーナーを設けたほか、局のコアメンバー、大学生、高校の先生、そしてスカイプビデオで千葉の自宅から生参加の水越伸さん(東京大学)からも質問やアドバイスなどを出してもらいました。「高校生らしいテーマ、切り口を期待する」「現象を紹介するだけでは弱いのでは」「テーマについて隣の県ではどうなのか、同じ問題を抱えるほかの土地の高校生の考えなど比較するという視点を加える方法も・・・」また、「伝える相手はだれか?誰に向かって伝えるのか」など厳しい意見も。(あまりに熱く語り、水越さんに「大人がしゃべりすぎ!」と突っ込まれる場面もあったのですが・・・)

水越先生テレビ電話で参加.JPG
スカイプ参加の水越さん。おでこが光ってます・・・

■このあと、3つのチームに別れ、個々のプレゼンをもとにグループディスカッションで意見集約、テーマ決定というプロセスを踏みました。チームの一体感を高めるため、一人ずつ担当大学生を配置しました。大学生は、高校生と同じ立場で企画提案、リードする役割であること。また、各チーム担当のコアメンバーを配置し、チーム監督として高校生側の立場で動くことにしました。

予定の1時間を大幅に超えたグループ討議で集約された各チームのリポートテーマです。

Aチーム「境界を探す!」自分たちの遊び、言葉の違いが、地域、世代で微妙な違いがある。県東部(呉東)と県西部(呉西)、加賀前田藩と富山藩、南砺地方と金沢、境界はいったいどこに・・・
※このチームはメンバー間のテーマ決定で激論、3年生が後輩の1年生のネタを尊重するかたちで上記テーマに。リサーチした上で、大幅変更もあると話しています。

グループ討議後の発表Aチーム.JPG
A team !

Bチーム「となみの魅力再発見」自分の家が伝統ある散居村。たたみの下に囲炉裏があるとう自分のおばあちゃんの話を紐解く。交通やコンビニがない不便さはあるものの"ここに住んでいて良かった"と感じる自分たちの田舎暮らしを、富山中心部の都会暮らしと比較するなどして伝える。

Bチームのグループ討議.JPG
B team !

Cチーム「高校の100周年に高校生からの訴え ダサイ制服を変えよう」自分たちが思ってきた制服の一新について、その必要性などを映像・リポートで多角的に提案、どうすれば変えられるかそのしくみを自分たちで調べアタック。場合によっては校長先生にも取材しようと・・・。

グループ討議Cチーム.JPG
C team !
 
■最後に、不特定多数の人が見る番組であること、公共の電波を使うこと、そして、自分たちでやりきることを再度確認し取材活動に突入しました。紹介や現状報告に終わらず、「自分たち目線の意見や提案」、「テーマ解決の当事者や伝えたい相手の反応・受け止めに迫る」そんなことを目標に、富山のメディアリテラシー活動は第二ステージに入りました。

■今後のスケジュール
・9月27日(土)試写会 午後1時~ 南砺市福野円形劇場ヘリオスセミナー室
※仲間の意見、感想をきく。伝えようとしている意図が伝わっているか。
-おおむね10日後、手直しするかなどグループ協議、作業を経て納品―
・10月25日(土)作品発表会 午後2時 砺波市美術館 展示室
※生徒の父母、両校の校長、担任など先生方、取材の対象者、住民ディレクターなど案内し上映会。
・11月中旬~下旬 チューリップテレビにて60分の番組放送

(文責:服部寿人)

8/4-6 チューリップ第4-6回ワークショップ

 富山のチューリップテレビは、本番の番組制作前の予行演習とでも呼べるワークショップを、8月上旬におこないました。ふつうの民放連プロジェクトの実践では、この予行演習だけで本番だといってもいいくらいのものだったといえます。服部さん、岩井さん、橋本さん、荒木さん、島田さんらを中心とするコアメンバーのみなさんがしっかりと計画をし、ていねいに段階を踏んでいらっしゃっることがよくわかります。
 一方で課題も出てきました。おとなしい高校生たちといかに関わっていけばよいか、改めてチューリップテレビにとってメディア・リテラシーとはなんなのか、そうしたことをきちんと整理する必要も出てきたようです。
 以下ではまず、8月4日から6日までのワークショップ全般についての服部寿人さんのレポートと、新人局員、島田美沙子さんのレポートを載せておきます。その後に、今後の進め方についての服部さんの短い文章と、水越のコメントをくっつけておきます。

(水越伸)


 私たちは前半の活動の仕上げとして、「農村のPRを作ろう」と8月4日から3日間連続の集中ワークショップを行いました。富山県氷見市の山あいにある久目という集落にバスで乗り込み、名物組合長さんの依頼(!)を受けて、チームごとに30秒のPRビデオ制作にチャレンジしました。1日目の様子は前回のレポートでお伝えしたように、おとなしかった高校生メンバーがいきなり元気に動き回るなど、私たちにとって新たな発見がありました。
 2日目(第5回WS)は編集作業。開放感ある砺波市の研修施設にパソコンを持ち込み、チームごとに作業にのぞみました。ここで、のちに局のコアメンバーに問題提起することになる出来事が...2日目8月5日の編集風景㈰.JPG
「前日撮影した映像に音声が入っていない!?」野山の自然の音をベースに編集しようとすすめていたあるチームの作業の手がとまりました。3人の高校生たちでしばらく話し合ったあと、ハンディカムを手に外に出かけていったのです。戻ってきた彼らが再び編集パソコンに向かって入れたのは、川のせせらぎの音でした。現場でとれなかった音、しかし、今ここにもある水の音。自分たちの思い通りのビデオにしようと考え、実行した行為にドキッとしました。2日目8月5日の編集風景㈪.JPG
(服部寿人)

 同じPRビデオを、チューリップテレビの新人局員、島田美沙子さんたちも制作しました。島田さんの感想レポートです。

 私は今回、スタッフとしてというよりは、高校生たちのライバルとして、今回のワークショップに参加しました。高校生と同じテーマでPRビデオを作る・・・。PRビデオなんて、作ったことがありません。絵コンテも書いたことがありません。しかし私には、何も出来ないくせに「テレビ局員」という肩書きがついています。きっとみんながそういう目線で作品をみることになると思います。それをプレッシャーに感じながら、「いいものを作らなければ」と秘かに意気込んでいました。島田美沙子.JPG

 しかし、案の定なんにも出来ません。
 大学院生の2人と一緒に知恵を絞るものの、耳に残るようなキャッチコピーも浮かばなければ、久目地区の魅力の中のどれに絞って伝えればいいかもわからず、30秒に収まりきらず、おもしろいアイディアも浮かばず・・・。
 さらに、すぐ傍らでは岩井大先輩がカメラを回して、そのダメダメな様子を記録しています。ますます焦ってしまった結果、結局D班(わたしの班)は高校生たちのどの班よりも遅い出発となってしまいました。

 結論から言えば、その後の撮影は楽しく進み、おもしろい映像も撮れたように思います。
 しかし、それはPRビデオに出演していただいた組合長様の素晴らしいキャラクターに完全に依存するところです。そして、いろんな案の中から1本に絞ったそのアイディアが、果たして最良のものか、久目の魅力が引き出せる内容のものなのか、未だに自信がありません。ただの自己満足、身内ネタで終わっているんじゃないか、とすごく不安に思います。
 こうやって振り返ってみて思うことは、わたしも高校生と一緒に学んだ1日だった、ということです。WSが終わった後に高校生にインタビューしたとき、彼らも同じようなことを感想として喋っていたことを思い出しました。PRビデオづくりの難しさを、経験することによってはじめて知ることが出来たと思います。

 とにかくここまで来たら、ライバルとしてやりきろうと思います。
他の班に負けない作品をつくります!!!

(島田美沙子)

 8月6日(水)、3日目のレポートに戻ります。

 8月6日(水)、第6回WSは3日間の仕上げ、ジャーナリストで市民メディア・アドバイザーの下村健一さんと東京大学の水越伸さん、メディア・エクスプリモのみなさんにも加わっていただき、福野町ヘリオスで作品発表会にのぞみました。メインの農村PRビデオの発表に加え、初期のワークショップで作った富山大学紹介リポートもあらためて視聴しました。さっと何気なく見た「駐輪禁止区域に自転車が置いてあります」という女子チームのレポートのワンシーン。下村さんの「あの自転車はあそこにあったの?」という問いに返ってきた答えは「いえ、別な場所から持ってきて置きました」
演出だからという高校生の論理に私はどう向き合うべきか、とっさに答えられませんでした。

(服部寿人)

■8/6 水越のコメント
 7月におじゃまして以来約一ヶ月、関わる高校生、放送局員、その他関係者のみなさんがどんな雰囲気で実践を進めているか、氷見のPRビデオがどんな感じでできたのかを楽しみにしながら、マス&コミュニケーションのメンバーである下村健一さんメディア・エクスプリモのメンバーである鳥海希世子さん、阿部純さん、稲葉莉奈さんと、福野町のヘリオスに駆けつけました。当日は、メディア・エクスプリモで進める"Keitai Trail !"という、ケータイ・ムービーを使ったワークショップの実験もやらせてもらいました(そのために、三度笠姿のヘンな格好で写真やビデオに撮られてしまった・・・)ここでは思ったこと、感じたことの要点を箇条書きにしておきます。3日目8月6日上映会㈰.JPG

○まず感じたことは、砺波高校と福野高校のみんなのビデオ制作能力が著しく高くなっていると言うことでした。一番最初に機器の操作になれることを目的として、富山大学構内でビデオ制作をおこなっていて、そして今回の久目のPRビデオ制作だったのですが、その出来のちがいはとても大きかった。たいしたものだと思いました。
 すごいぞ、高校生!

○ビデオ上映の後、下村健一さんからとても鋭く、ためになるアドバイスが富んでいました。下村さんはマス&コミュニケーションのメンバーであり、なんだか身内をほめるようでなんですが、目の覚めるようなコメントでした。さすが!下村さんがくり返しいっていたことは、見る人の立場に立ってビデオづくりをすること、その思いやりの大切でした。これはそのまま、プロのひとたちにも突き刺さる言葉だと思いました。

○辛口のことも言っておくべきですよね。
 上映会の進行やデザインが全般にマジメすぎ!ともすればプロの局員からおとなしい高校生へ向けての一方向のコメントになってしまっていました。中途で砺波高校の江守恒明先生(情報教育実践でご活躍で、とてもお茶目な先生!)がいらっしゃったらとたんに盛り上がったりしたのは、ある意味でその証拠かと。高校生たちの気持ちや意見をうまく導き出したり、放送という社会的に責任がある活動をするのだという自覚をうながしたりする必要があるかと思いました。
3日目8月6日上映会㈪.JPG
 いずれにしても・・・
 高校生のみんな、がんばれ!
 これはチューリップのプロにビデオ制作を教えてもらうワークショップじゃない。「対話と対決」の機会です。しっかり意見を持って、楽しく進めていきましょう。

(水越伸)

■今後に向けての服部談
 三日間のワークショップを終え、お盆を迎えた後、私たちは後半の番組づくりのテーマをどうするか、進め方、高校生との接し方をめぐって壁にぶつかりました。そんな中、「これまでの活動をコアメンバーだけで、ざっくばらんに話しあってみませんか」との提案があり、8月25日(月)に会合を持ちました。
"われわれにとってのメディアリテラシーって本当はどういうことなのか"
"私たちコアメンバーにどんな"気づき"があったのか"
 シリアスな部分をもう一度話しあうべしという中堅社員の問いかけで、前述の2つの問題についても議論を交わしました。
 高校生が行った"演出"や音の代用―それぞれ自分のものさしで主張しあいましたが、「理屈をいろいろ並べたところで、テレビはこうした手法を使っていると思われているんですよね」とのメンバーのつぶやき。"気づき"を得ていたのだという安堵と、高校生と問題を突き詰められなかったことに対する自責の念が交錯しました。同時に「そうではないんだということを高校生たちに気づいてもらいたい」「あの問題は、高校生たちととことん議論するべきだった」「チューリップテレビのメディアリテラシーは、そんな活動であるべき」そんなメンバーたちの声に勇気づけられました。
 8月30日からはじまる高校生たちとの後半の活動、番組を作ることではなく、互いに学び気づきあう。今一度自分たちの足元を見つめなおしたことは意味がありました。

(服部寿人)

 高校生たちのコメントです。

第4回・8月4日
・ 久目地区の自然と特産物をいかに分かりやすく伝えるかを考えました。おばあさんの親切に感謝。(男子)
・ 羞恥心。人間やればできると思った。最初はアイディアも何も浮かばず、だらだらした感じでしたが、一応まとまって何本かとれたので良かったと思う。CMってたいへんだと思いました。構想を考えるのは大変でしたが楽しかったです。組合長最高☆メディアリテラシーTシャツ、色落ちしませんかね。(女子)
・ 素材をとってまわるのはとても疲れた。内容が決まっていない状況では何を撮っていいのか分からず苦労した。はじめから入れようと言っていたもの以外は手当たり次第にとった。15分もとったから編集がたいへんそうだった。(男子)
・ 暑かった。どんな方向性で作るかも、なかなか決まらず大変でした。いろいろまわってカメラ回すのは楽しかった!Tシャツの洗濯たいへんです...(女子)
・ 映像の見せ方でも、固定と歩いているので違うこと。アングルの違いでも映像の見え方が違う。キャッチコピーを考えるのが難しかったが、絵コンテを描く事でまとまりやすくなった。組合長はハイテンションなマシンガントーカーだ。

第5回・8月5日
・初めて編集しましたが、編集は面白かった。
・映像を撮っているとき、動かすとカクカクになる。滑らかにするにはどうすれば良いのだろう。(女子)
・とても難儀した。撮った映像には絶対いらない素材もあったが、それでも多かった。(男子)
・30秒という枠は長いのか短いのか、あいまいだった。ナレーションも入れてなんとか形にすることができた。(男子)

第6回・8月6日
・ 久目というテーマの中、どれも違う作品ができていた。何もないといった所で、これだけの映像が撮れているとは思ってもいなかった。(女子)
・ 伝えるということと、わくわくすることが大切だという話が心に響いた。サウンド賞をもらって、チームの男子2人に本当に感謝したい。(女子)
・頑張った作品を評価してもらってうれしかった。ほかの班の作品も本当に良く出来上がっていてすごいなと思いました。(女子)
・ プロの視点からの放送にとって大切なことについて聞けたことがよかった。思いを伝えることが大事。(男子)
・ ほかの班のを見て、「ああ、こういう方法もあるんだなあ」と思った。審査員の方々の意見も参考になりました。テレビの枠にとらわれない...ムズカシイですね。次はイヨイヨ3分、がんばろう。

(服部寿人:08年9月14日追加)

Mass&Com、幕張合宿実施!

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だいぶ時間が経ってしまいましたが、幕張合宿の模様を皆さんにご報告します。

去る8月3日と4日の両日に、ろっぽんプロジェクトについて話し合うために、マス&コミュニケーションのメンバーたちは、幕張にあるOVTA(財団法人海外職業訓練協会)という施設で合宿をしました。

参加者は、水越伸さん、砂川浩慶さん、下村健一さん、本橋春紀さん、古川柳子さん、駒谷真美さん、飯田豊さんと劉雪雁の8名です。

初日は、プロジェクトに関する情報を共有した上で、国内外の先行研究や実践例を見ることにしました。ろっぽんプロジェクトなどの現状についての水越さんの報告から始まり、参加者全員が読売テレビ2004年につくったメディアリテラシー番組や、台湾公共電視台の「甘く見ないで」(中国語名「別小看我」)などを見たり、テレ朝が出前授業や局内見学用につくっているリーフレットやマニュアル類について感想を述べ合ったりしました。

2日目は、いよいよこの合宿のねらいであるリーフレットづくり。このリーフレットは、テレ朝の出前授業の際に、参加する子ども、関係する大人(学校関係者)、放送局、家庭の4者を対象に、事前の準備、プロジェクトの開始日、プロジェクトの途中、締めくくり、これから先(事後)などの各段階で、伝えるべきポイントや進行上の知恵などをまとめようというものです。今後、民放連プロジェクトなどを含め、放送局と市民のあいだでの協働的なメディアリテラシー実践に活用できればと考えています。精鋭!8名でしたので、一気呵成に大まかなプロットまではつくりあげました。

このプロットへの肉付けが、上記の参加者への宿題になっています。9月初めにもう一度集まり、肉付けされたプロットを持ち合わせて、一つの形にまとめあげる予定です。

(本橋春紀+劉雪雁)

8/2 南海放送を訪問しました

 8月2日(土)、水越伸さん(東京大学)、小川明子さん(愛知淑徳大学)、飯田豊(福山大学)の3名で、愛媛県松山市の南海放送を訪問させていただきました。水越さんは2度目、小川さんと僕は初めての訪問になります。rnb_080802_1.jpg
 このプロジェクトのコアメンバーである、ラジオセンターの山下泰則さん、戒田節子さん、平田瑛子さん、メディアセンターの山内美帆子さんのほか、若手のフリーディレクターの方、ADや内勤として局の仕事に関わっている学生さんたちが、会合に参加して下さいました。

 この日はまず、民放連プロジェクトに取り組んでいる他の実施局(チューリップテレビ、岡山放送)の進捗状況を簡単にご報告したうえで、南海放送がこれから試みようとしているラジオ・リテラシーの実践について、企画を具体化するための議論というよりも、いま一度、このプロジェクトのそもそもの意義、その先の可能性といったことがらに立ち戻りつつ、アイデアや意見の交換をさせていただきました。ここで確認したことは、おおよそ次の通りです。

  1. ラジオセンターとメディアセンターの混成チームであることを活かして、インターネットやケータイと絡めながら、クロスメディア的な実践を展開する。言い換えれば、インターネットやケータイが、ラジオの脇を固めるようにする。
  2. あらかじめ想定していたスケジュールより遅れているように思えるが、他の実施局とは方法論が異なるので、ここで焦る必要はまったくない。来年度以降の局の営みにつながる実践をデザインすることが、何よりも重要である
  3. それに対して、他の実施局と共通して言えるのは、若手の局員、フリーディレクター、学生のみなさんが、自律的に動くことができる環境が大事だということ。ひとりひとりが主体的に、柔軟に動くことができるチーム体制を。
  4. ラジオに携わっていらっしゃったOBの方に来てもらい、たとえば、ラジオドキュメンタリーの鑑賞会を設けたり、音響効果を体験するワークショップをおこなうなど、老舗局ならではの資源を活用する。

 1.については、水越伸『メディア・ビオトープ --メディアの生態系をデザインする』(紀伊國屋書店、2005年)でいうところの「ドームモデル」を引き合いに出し、共感を共有するコミュニティをはぐくむメディアとして、ラジオのあり方を捉え直してみることができるのではないかという話になりました。
 かつては深夜ラジオが、語り手と聴き手のあいだで擬似的な双方向性を担保していて、若者たちの共感を媒介する等身大のメディアとして機能していました。しかし現在の子どもたちは、そもそもラジオがどういうものかを知らないかもしれない。古いラジオ受信機を前にすると、チューニングの仕方も分からないかもしれません。
 今、子どもたちにとって身近なメディアといえば、インターネットとケータイ。ただし、これらは子どもたちの発信欲求に応えて、ごく小さなドームをつくる機能を持ってはいますが、みんなで共有する仕組みにはなっていません。そこで、インターネットやケータイの特性を活用しつつ、「放送」にしかできないことを仕掛けていくのが面白いのではないでしょうか。番組制作だけに焦点をあてるのでなく、共感のドームをつくって共有することを子どもたちに体験してもらい、たんに作り手としてだけではなく、送り手をはぐくむための実践を展開しようというわけです。rnb_080802_2.jpg

 打ち合わせのあと、メンバーのみなさんと一緒に、ごく簡単なワークショップをやってみました。「ローカルの不思議」というプロジェクトの一環として編み出された、異なる地域のイメージを模造紙に描いていくワークショップです。その仔細については割愛しますが(→「ローカルの不思議」については、こちらの論文を参照して下さい)、南海放送のある「愛媛」のほか、水越、小川、飯田それぞれのホームタウンである「石川」、「愛知」、「広島」のイメージを互いに出し合い、話し合うということをしました。この局で考案しているプロジェクトと直結するわけではないですが、これまで民放連プロジェクトでおこなわれてきた活動と親和性があり、今年度に関していえば、岡山放送の実践と深く関係しているということで、みんなで体験してみたわけです。rnb_080802_3.jpg

 プロジェクトの具体化はまだこれからですが、この日の会合を通じて、ラジオだからこそできる恊働的メディアリテラシー実践のあり方が、明確な輪郭を帯びてきたように感じました。これからもたびたびおうかがいし、実践の支援をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします!

(文責:飯田豊)

8/4 チューリップ第4回ワークショップ

 暑中お見舞い申し上げます。
 福野高校、砺波高校のみなさんとチューリップテレビでは、8月4日から三日間をかけて事前ワークショップの総仕上げともいうべきビデオづくりに取り組んでいます(ふつうの民放連プロジェクトはここまでなんだけれど、チューリップはなんと、この後でようやく本番なんです)。下記は服部さんによる、そのレポートです。
 僕も明日、富山へ行きます!メディア・エクスプリモのメンバーといっしょに!

080804チューリップテレビ.pdf

7/13 岡山放送(OHK) High School TV Camp 初顔合わせ!

 7月13日(日)、岡山放送(OHK)において、民放連メディアリテラシー実践プロジェクトの初顔合わせ会合がありました。岡山県と香川県を放送エリアとするOHKが実施するプロジェクトは、岡山と香川の高校生が瀬戸内海を挟んで交流しながら、それぞれ短い番組制作をおこなうものです(「OHK High School TV Camp」というネーミングが各所で使われているのですが、関係者のあいだでもまだ、あまり定着していないようですね)。
 この日は、プロジェクトに参加する岡山後楽館高等学校香川県立高松工芸高等学校の生徒さん(合計18名)がOHKの本社を訪れました。高校生たちを迎える局員のみなさんは、実に12名! 日曜日にも関わらず、プロジェクトメンバーが一人も欠けることなく、全員集合したのでした。PICT1912.JPG
 この節目の会合に、「マス&コミュニケーション」プロジェクトからは、土屋祐子さん(広島経済大学)、駒谷真美さん(昭和女子大学)、飯田豊(福山大学)が参加させていただきました。調査を担当している駒谷さんは、先日のチューリップテレビの初顔合わせと同様、高校生たちに対して元気よく、事前アンケートと個別インタビューをおこない、土屋さんと僕が、両校の生徒さん、局員のみなさんのあいだのコミュニケーションをサポートするという役回りでした。PICT1917.JPG

 会合の大まかな流れは、以下の通りでした。

  • 高橋局長のあいさつ、駒谷さんによるアンケート、土屋さんによるプロジェクトの趣旨説明などのあと、参加者全員が簡潔に自己紹介。
  • OHKの社屋を全員で見学。プロジェクトのメンバーではないアナウンサーの方々も、高校生たちの突然の訪問に驚きながらも、とても好意的に応対して下さいました。ありがとうございました。
  • ミニ・ワークショップ「テレビ局探検!」。岡山と香川の高校生たちが4つの混成グループをつくり、社内見学を踏まえて「気になったもの」を、ひとり1カット10秒以内で撮影するというものです。上映会では、どういうねらいで撮影したのかということを、ひとりずつ発表してもらいました。

 結果から言えば、局員のみなさんによる綿密な役割分担、細やかな配慮、そして咄嗟の機転が功を奏して、会合は滞りなく進行しました。3名の若手のみなさんが司会をされたのですが、しっかりとした進行表を作って臨まれていました。その進行表にはもともと、駒谷さんが高校生に対しておこなう個別インタビューの時間は想定されていなかったのですが、当日の打ち合わせの時点で、ばっちり組み込んで下さいました。突然の要請でご迷惑をお掛けしましたが、とても柔軟に対応していただき、ありがとうございました。PICT1921.JPG
 この局のプロジェクト実施体制については、局長から中堅、若手まで、メンバーの層が厚いことが、何よりの強みです。それゆえ、高校生たちとしっかりとコミュニケーションをとる余裕が生まれ、「局の方々がとても優しく、暖かかったです」とか、「社員の人が変わってるなあ〜」といった高校生たちの声を聞くことができました。PICT1925.JPG

 これからの実践に備えて、課題として感じたことも挙げておきたいと思います。
 ひとつは、富山のチューリップテレビでおこなわれたワークショップとまったく同じ反省点なのですが、上映会における「締め」の部分が少し緩かったことです。参加者がお互いに打ち解けるための仕掛けとしては、今回のミニ・ワークショップは十分にうまくいったと思いますが、高校生たちが局内で撮った「気になったもの」について、局員のみなさんとのあいだで、もっと対話を弾ませてもよかったのではないでしょうか。普段まったく足を運ぶことがないテレビ局に対して、高校生たちがある種のステレオタイプを持っていることは、当日に回収したワークシートの記述からも明らかで、このことについて送り手と受け手のあいだで、その理由を含めてしっかりと掘り下げて考えてみることには、重要な意味があると思います。PICT1934.JPG
 もうひとつは、局のみなさんも十分に自覚されていることですが、岡山と香川の地域格差とどのように向き合うかということです。このことがプロジェクトの難しさであると同時に、他の地域ではできない面白さ、ユニークさでもあります。OHKのロビーに相談所を常設するという構想がある一方、特に香川の高校生たちのことを考えて、インターネットを使って関係者が交流するシステムも用意されていることをうかがいました。こうした試みを思案すること自体が、これからのOHKにとって非常に大切なことですが、ただし、プロジェクトの本筋に意図せざる支障をきたさないよう、慎重に活用していただきたいと思います。PICT1947.JPG

 さて、OHKの実践プロジェクトはこれから、夏休みを使って集中的におこなわれます。7月下旬にはさっそく、番組制作のための助走として、より本格的なワークショップが始まります。蒸し暑い日が続きますが、頑張っていきましょう。

(文責:飯田 豊、写真:土屋 祐子)

7/19 チューリップ第3回ワークショップ!

 チューリップテレビの民放連プロジェクト、富山大学で3回目のワークショップです。チューリップ実行チームのみなさん、臨機応変に対応されてますね。それにしても高校生のみなさん、すごいです。局員や関係する大人のみなさんがユーモラスで、楽しめます。ご一読いただくには、下記のファイルをクリックしてください。ちなみにレポートは服部寿人さんの手によるものです。

080719チューリップテレビ.pdf

 当日の活動についての、高校生たちのコメントです。
第3回・7月19日
・ 1時間程度の時間で、1分ぐらいのビデオをつくるのは難しかった。編集の時になって「あのとき撮っておけば」と思うところもあったから、ビデオの尺が余っているから無駄だと思ったものも撮ったほうが良かった。(男子)
・ 富山大学のPRは、主観的に制作するはずだったのに、なぜか客観的になりがちだった。自分が体験していないことを主観的に表現するのはむずかしい。(男)
・ 大学のPR作りをして感じたことがあります。「人に伝え、わかりやすいCMをつくることは難しい」次回からの本格的な活動頑張りたいと思いました。(女子)
・最初は大学生の方にアドバイス(というかネタ)をもらってやっていましたが、途中からはそれに自分たちでいろいろとアイディアを加えてやることができました。編集もすごく楽しかった。他のソフトでもやってみたいです。まいちゃんカワイイ。(女子)
・大学を1分で紹介するのは難しい。伝えたいことの主旨がまとまらず焦った。CMをつくっている人たちは凄い!と改めて思った。Aチームの作品はとてもまとまっていた。(女子)
・ 暑かったけど楽しかった。重いビデオをまわしたり、普段はまったくしないことができて良かった。(女子)
・ イキナリだったにも関わらず、みんなで協力して一つの作品(?)を作ることができたことに感動でした。あんなに短くて、即席のものなのに実際できあがった時は「よし!!」って思いました。ひとつのテーマで同じ機材を使っていても、伝え方はまちまちで、伝えたい内容の違いも大きく関わってくるのが不思議で面白かった。苦手なパソコンを駆使して、バラバラだった映像を一つにまとめるのもすごく感動的な作業でした。大学生の方が優しくて楽しい方だったのも心に残ったことの一つです。(女子)
・ 大学の方々がとても優しく教えてくださった。完成した他のグループのを見ると、すごく上手にできていて、自分たちも見習わなければと思った。(男子)

(服部寿人:08年9月14日追加)

7/12 高校生ニュース編集長が選んだトップニュースは!?

 チューリップテレビの民放連プロジェクト、福野町で2回目のワークショップが開催されました!以下は同局の服部寿一さんによるレポートです。高校生のみんなも局員のみなさんも、がんばったみたいですね。下記のファイルをクリックしてご覧下さい!

080712チューリップテレビ.pdf

 当日の活動についての、高校生たちのコメントです。
第2回・7月12日
・ カメラで撮ってみて改めて難しさを知った。明るさにによって影のつき方が変わることを知った。音楽を入れることで変わる映像のイメージ。主観と客観の違いがまだ良くわからない。(女子)
・ いつも何気なく見ているニュースの事がよくわかって面白かった。(女子)
・ ビデオを撮影するときに主観的に撮ることと客観的に撮ることの難しさが分かった。自分が作ったものを客観的に撮るのは難しかった。
・ ニュースの順番を決めるのにも、人それぞれ様々な考え方や観点があって参考になりました。服部さんとは気が合うらしいです。(笑)客観的というのは淡々と事実を述べるだけで良いのでしょうか?「~のようですね」といった推量とかは主観になってしまうのでしょうか?(女子)
・ ビデオカメラを使ってコップに書いた絵を写した。映像で説明することが大変だった。音楽が入っただけで大分変わったので楽しく感じた。(女子)
・ 同じものでも主観と客観でまったく見え方が違ってくるものだ。客観的に見るにしても、個人で違った見え方がしたり、逆に同じように思わせることができるとわかった。(男子)

(服部寿人:08年9月14日追加)

7/5チューリップテレビで初顔合わせ!速報レポート

 7月5日(土)、チューリップテレビ(富山市)で、民放連メディアリテラシー・プロジェクトの最初の顔合わせの会合がありました。080705_1855~0001.jpg
 最初の顔合わせというのは、チューリップテレビの局員のみなさん(この日は服部さん、荒木さん、そして島田さんの三人)、砺波高校福野高校(南砺総合高校福野高等学校)の生徒さんたち(この日の参加者は合計で10名)の初顔合わせのことであり、さらにはプロの放送人と高校生の結びつきをサポートするための関係者、すなわち両校の引率の先生方、富山大学の黒田卓さん、黒田研究室に関連した大学院生、大学生のみなさん、富山インターネット市民塾住民ディレクターのみなさんも一堂に集まったわけでした。080705_1409~0001.jpg
 氏素性(?)のちがう老若男女(??)が集まる、いわば「異文化コミュニケーション」の最初の場であり、ここでうまい雰囲気が作れるかどうかが、プロジェクトの成否にかかっているともいえました。

 午後1時過ぎから5時過ぎまでの約4時間、二つのミニワークショップをふくんだこの会合は、おおむね大変うまくいきました。まずは関係者のみなさん、本当にお疲れさまでした。とくに前日夜、名古屋からたどり着いたという服部さん、夜中まで準備をされていた荒木さん(途中で寝た)、島田さん(ほとんど寝てない)、大変ご苦労さまでした。080705_1214~0001.jpgのサムネール画像
 当日、「マス&コミュニケーション」プロジェクトからは駒谷真美さん(昭和女子大学)と僕(水越伸・東京大学)が参加をし、駒谷さんは持ち前の関西ノリ炸裂で元気に事前のアンケート調査と、生徒さんたちへの個別のインタビュー調査を進め、僕は前置きの話や、チューリップの方々へのサポート全般をさせていただきました。僕は、民放連プロジェクトの概要を話、これは放送局員と高校生の「対話と対決」のための貴重な機会だといういい、おもしろくもひたむきにやって下さいと、ちょっと偉そうなことをいいました。
 駒谷さんによれば、生徒さんたちの意図や考えがとても多様でおもしろかったということですし、僕もいろいろな意味で刺激を受けました。高校生のみんな、どうもありがとう!

 詳細なレポートをやる余力がないですが、二つのミニワークショップ(以下、WS)を概説しておきます。
■WS1「名札用ベストショットを取り合う」
 初顔合わせのアイスブレークとして、このプロジェクト用に首からさげる名札用の自分の写真を、たがいに取りあいました。場所は1階ロビーにあるチューリップのキャラクターのあたり。高校生だけではなく、関係者全員が、自分の好きなポーズでキャラクターとからんだりして、ベストショットを取り合うのです。そしてその写真をプロジェクターで見せ合い、自己紹介をしました。080705_1411~0001.jpg080705_1454~0001.jpg
 最初は固まっていたり、わけがわからないでいたみんなも、おもしろい写真が撮れるごとに打ち解けていき、いい雰囲気をつくることができました。僕はといえば、いの一番に、ヘンな写真を撮った(とらされた)です。その写真データはチューリップに所蔵されています(・・・)。

■WS2「イメージ通りのチューリップ」「イメージとちがうチューリップ」の画文づくり
 局内見学をやるときに、ただ見て回るだけではなく、一渡り見学したあとに、高校生や関係者が「イメージ通りのチューリップテレビ」の写真+キャプション(僕たちは「画文」と呼んでますが)と、「イメージとちがうチューリップテレビ」の画文を、ケータイで一つずつ作り、PCメールに送り、それをみんなで大きなプロジェクター上で見合って、話し合うということをしました。
 「イメージ通り」「イメージとちがう」の組み合わせと、それをもとに話し合うというワークショップの仕組みは、僕たちのなかまである小川明子さん(愛知淑徳大学)が「東京パッチワーク」というワークショップで生み出したモチーフです。今回はそれを借用したわけです。
 おもしろかったのは、「イメージ通りのチューリップ」は、副調整室の機材など、ある程度パターン化していたということ。同時に「イメージとちがったチューリップ」は、人によってずいぶんちがっていたということです。たとえばぐちゃぐちゃのデスクスペースだとか、楽屋裏の汚さだとか。
 いずれにしてもテレビ局に一度も来たことがない人々がなぜ「イメージ通り」「イメージとちがう」という判断ができるかといえば、それはテレビをはじめとするメディアの影響です。そのことをみんなが理解するいい機会になりました。
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 一日みなさんと一緒に過ごしてみて、僕なりに印象に残ったことや大切なことを下記に箇条書きしておきたいと思います。

(1)異文化コミュニケーションができる放送人と高校生
 まずはチューリップテレビのみなさんが、それなりに緊張はされていたけれど、高校生や市民と結びついてこのような実践をすることに慣れていらっしゃることに驚きました。ふつうの放送局ではないことだからです。と同時に、メディア・リテラシーとはなにかについても、実践的に理解をされていた。そうしたうえで、とてもうまくプログラムをデザインされ、諸々について細かい準備がされており、よかったと思います。
 また、服部、荒木、島田というトリオが、年齢、性別、職種、キャラなど、いろんな意味でバランスが取れていて素晴らしかったと思います。この実践に関わるチューリップのメンバーは、他に3~4名いらっしゃいますが、いい雰囲気だと思いました。
 一方で、高校生のみんなもいい雰囲気でした。なかには何が何だかわからずに連れてこられた的な人もいたけれど、写真を撮ったり、喋ったり、笑ったり、身体を動かしで、どんどんなじんできていたし、なによりもあれだけいろんな人がいるところでしっかり話ができる人ばかりでした。多くの人が、こんなに大がかりな活動だとは思わなかったといっていたけれど、そういうことはあまり気にせず、おもしろく、ひたむきにやってほしいと思います。勉強や部活の合間で大変だろうけれど、必ずやみんなのためになりますからね。
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(2)バックヤードにいてくれた大人たち
 この日は高校生のみなさん以上の数の大人が集まりました。参加者よりファシリテーターの人数が多いワークショップというのは、笑い話ではなく、しばしばありますが、あまりよい雰囲気のものではありません。この日は多くの「大人の人たち」が、舞台裏に控えているようなかたちでいてくれて、放送局員と高校生たちの「対話と対決」を見守ってくださいました。そのことが結果としてよかったと思います。
 住民ディレクターや市民塾の方々から、自分たちも勉強になったというコメントをいただき、それはとてもいいことだと思いました。大人が子どもに、放送人が素人に一方的に教えるのではなく、たがいに学ぶということが、とても大切だと思います。
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 この日はおおむねうまくいったのですが、二つの課題があったかと思います。
(1)PCなど機材のことは課題として残りました。すなわち放送局のPCが古いために、名札原稿づくりやメールに添付された写真のチェックに手間取り、島田さんが八面六臂でがんばりました。また名札のラミネート加工がこの日はうまくいきませんでした。このあたりは富山大学などサポートがあると、よりスムーズになると思います。

(2)二つのWSでやったことがらの「締め」の部分がちょっとゆるかったです。一つめのWSは、ただ打ち解けるためだけではないはずです。デジカメで写真を撮られる、そのために日頃とちがうポーズをとるということは、メディアで映し出されるという非日常的体験のおもしろさと危うさを考える材料になります。このあたりは名札ができあがったあと、別の機会に話し合ってみたらどうでしょうか。
 また二つめのWSは、「イメージ通り」「イメージとちがう」という時のイメージ自体が、テレビをはじめとするメディアによって造成されているということを確かめるいい機会です。このあたりは放送のプロだからわかっているというものではなく、送り手と受け手がともに振り返り、確認をしていくといいと思います。
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 今後、高校生たちはいくつかのワークショップをこなして、いわば番組づくりのための準備運動をしていきます。次に僕が富山へうかがうのは8月6日になるかと思います。そのときにはそれまでの成果の合評会のような会合が開催される予定です。その後、お盆を経て本格的な番組づくりに入りますが、そのしかけや仕組みについては、これからチューリップのみなさんと一緒に話し合っていきたいというふうに思っています。できればただの番組づくりではなく、「メディア・エクスプリモ」で展開しているような、持続的な市民のメディア表現に結びつく活動になればいいなと、僕は思っています。

(文責:水越伸)

 以下は、高校生のみんなが、当日のふりかえりシートに書いてくれたコメントです。

第1回・7月5日
・ テレビ局の裏側が見られた!って感じでした。とてもおもしろそうで、また、とても大きなプロジェクトなので頑張りたいと思います。(女子)
・ 局の見学でいつもは見られないもの見られて面白かった。いろいろな技術が導入され、ひとつの放送にも多くの人が連携してやっていることがわかった。(男子)
・ 本物のカメラに触れて実際の重さを実感した。地震が起きたので対応を生で見た。CMを買って流すとか、テレビ番組を買うと言ってましたが、どんな方法で取り引きされているのか。カンペできる機械があるのが意外でした。(プロンプターのこと)(女子)
・ 良くわからないまま参加したけど、わかりやすい話をたくさんきけたし、チューリップテレビの中をまわれたのでとても楽しかった。(女子)
・ 放送局の業務について少しわかった気がした。(男子)
・ TUTの方々や先生方との交流が楽しかったです。見学も様々なところが見られて楽しかったし驚くこともあったし、たいへん面白かった。プロジェクトの話をききましたが、「新しい見方で何かを見られるようになりたい」という私の期待に応えてくれそうで楽しみです。頑張ろうと思います。(女子)

(服部寿人、08年9月14日に付加)
 

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